引っ越しの初期費用
「引っ越しはお金がかかる」漠然とそう思っている方も多いかと思います。
そうです、その通りなんです。思っている3倍くらいかかります。わたしの見通しが甘いと言われるとこの記事が始まりそうにないので、そこには触れず話を進めさせてください。
そもそもこの記事を書くに至ったのは、このたび私自身の引っ越しが決まったからです。渋井不動産に入社して2年ちょっと、2度目の引っ越し。特に誰かに追われている訳でもありませんし、異国のスパイなんてこともありません。気付いたら新居に申し込んでいただけなんです。
というわけで、無意識に引っ越しする癖がある方のためにも、本日は居住用物件に申し込む際の初期費用を確認していきたいと思います。
一般的に、居住用物件に引っ越す場合の初期費用は賃料5ヶ月分前後と言われています。もちろん、あくまでもこちらは”目安”なので、敷金礼金の金額や入居のタイミング(日割り家賃)などにより増減するもの。
例えば、賃料8万円・共益費5千円、敷金1ヶ月・礼金1ヶ月の物件を7月25日から借りる場合、おおよその初期費用は上記の通り。保証会社費用や火災保険はだいたいの相場で、引っ越し作業を業者に依頼するなら別途費用がプラスされます。
というわけで、本日はその内訳にフォーカスしていきましょう。
敷金・礼金について
まずは、誰もが知る敷金・礼金から。関西地方では”保証金”や”敷引き”などとも言いますが、ここではメジャーな敷金・礼金で説明します。
- 敷金・・・家賃の滞納などの際、その支払いに充てるために貸主へ預け入れるお金。滞納などがなければ原則として退去時に返還されるが、退去時に原状回復が発生した場合も敷金から差し引かれる。
- 礼金・・・部屋や家を借りる際に、謝礼金という名目で家主に支払う一時金。敷金とは異なり、退去時に返還されない。
おおよそでいうと、敷金・礼金はそれぞれ賃料の1〜2ヶ月が相場です。ペット飼育時は敷金アップなど、入居条件によっては変動する場合も。
もちろん敷礼ゼロなんて物件もございますが、壁の穴やタバコのヤニなどで原状回復が発生した場合、退去時に費用がかかる可能性はご留意くださいませ。
日割賃料について
続いては、日割賃料について解説しましょう。これはビジュアルの方がわかりやすいので、図にしてみました。
端的に言うと、入居日が何日になるかによって、日割賃料の金額が変わるということです。物件により様々ではありますが、少しでも初期費用を抑えたいのであれば、日割り賃料が発生しない「1日」入居がオススメ。
ただ、その場合【引っ越しいつやるの?問題】が発生します。仮に8月1日入居だとすると、旧居は契約が終了する7月末までに荷物を移動させねばなりません。しかしながら、原則入居日より前に荷物を運び込むことは不可のため、荷物を一時的に預けるor別の場所に移動する必要があります。(引っ越し業者によっては荷物を一時預かってくれるサービスもある)
なので、実家住みの方やルームシェアから引っ越すなどの場合以外は、図のように数日間賃料を重複させる方が大半。なお、入居日をなるべく遅らせたい場合でも、目安は「申込みから1ヶ月後」とお考えください。
その際にご注意いただきたいのは、今住んでいる物件の解約予告。居住用物件はおおむね1ヶ月前が多いですが、稀に2ヶ月前の物件もあります。一般的に「退去時は日割計算しない」と記載されていることが多いため、例えば7月25日に解約を申し出た場合、1ヶ月前予告なら8月末、2ヶ月前なら9月末での解約です。一度契約書類をご確認ください。
賃貸保証会社について
昨今の傾向として、賃貸保証会社(家賃保証会社)への加入はほぼ必須。
家賃が滞るということは、大家さんにとって収入が減ることに直結します。そうならないために家賃を立て替えて支払うのが保証会社で、つまりは大家さんの収入を担保するための保証なのです。
もちろん加入には審査が必要なため、過去の信販で支払いの遅延や滞納がある場合は加入出来ない可能性もございます。
費用は保証会社にもよりますが、初回は賃料の50%前後、以降は年1〜2万円ほどの更新料が相場かと。
火災保険について
火災保険とは、火事や落雷、水災など様々なトラブルに対して補償をする保険です。水漏れなどの損害や、自宅が盗難に遭った際など、保険によって補償内容は多少異なります。
法律で加入が義務付けられている訳ではないものの、保証会社と同じく、入居にあたり火災保険の加入が必須になっていることがほとんど。相場は1〜2万円で、補償期間も1〜2年と保険によって様々です。
仲介手数料について
そして、仲介手数料について。渋井不動産の賃貸仲介手数料は「賃料の1ヶ月分(+税)」です。
昨今は仲介手数料無料なんて不動産屋さんもあります。しかし我々は強みである「的を得た提案」や「入居前から入居後まで最大限のサービスとホスピタリティ」を全うし、その仕事に責任とプライドを持っているからこそ、仲介手数料をいただいております。
もし、あなたが不動産に関するお悩みごとがあるなら、一度渋井不動産に相談してみてください。個性豊かなスタッフが一丸となって、あなたのお悩み解決に向けて全力でサポートいたします。
その他諸費用について
その他にも鍵交換代やクリーニング代など、物件によってかかる費用は様々。水道代が定額だったり、自転車を駐める場合は月額の駐輪場代がかかる場合もございます。
なお、クリーニング代(消毒代)は、入居時ではなく退去時に請求されるケースもあるので、今住んでいる物件の契約書を再度確認しておいたほうが良いでしょう。
また、費用とは別になりますが、転居手続き(ライフライン・郵便物・住民票など)も忘れずに。
いかがでしたか。まさに備えあれば憂いなしの記事だったかと思われます。おまつも次回の引っ越しに役立てたいと思いますが、もうそろそろ落ち着きたいとも思います。
「いい物件があれば引っ越したい」と思っている方にとって、この記事が少しでも参考になれば幸いです。運命の物件は、突然出会ってしまうものですから。
以上、引っ越しの初期費用についてでした。