今後の方針や目標、メンバーそれぞれの課題を洗い出し、全員で解決し全員が理解する。その他にも最新の映画の話や一番ウイイレが強いのは誰かなど、議論の幅は極めて広い。
高い熱量で進行する全体会議だが、今回からさらに新たな取り組みが始まった。
渋井の論
ある議題についてディスカッションし、メンバー全員の共通認識を深めようとするものだ。
このディスカッションの重要なポイントとしては「一概に定義できない」ことやモノについて語り合うということ。誰に聞いても同じ答えが返ってくるようなことを語り合っても仕方ない。人によって答えが異なるであろうテーマに、渋井なりの結論を出そうじゃないかという試みである。
メンバーそれぞれの意見や持論、経験や偏見、それら全てを一度大鍋に入れ、ああでもないこうでもないと言いながら吹きこぼさぬようにグツグツと煮込む。
そうして出来上がった結論を『渋井の論』として皆さんに共有したい。
漠然としたテーマであるが、確かに部屋探しにおいて住むエリアの治安は気になるもの。特に女性の一人暮らしなんかだと尚更だ。「治安が良いところに住みたい」と渋井を訪ねてくれるお客様も数多いが、正直なところ治安がいい街というのはあるようでない。
そもそも『治安』という言葉を辞書で引くと「国家・社会に異変がなく、秩序や安全がよく保たれていること」と解説されている(三省堂大辞林 第三版)。
それを踏まえた上で、海外の人たちから見れば日本は治安が良いと言う。イギリスの経済誌『エコノミスト』が調査した「世界の安全な都市ランキング2019」によると、世界で最も治安が良い都市は東京だそう。そして我らが大阪はというと第3位(2位はシンガポール)。日本国内で見ると「大阪はガラが悪い」などと言われてはいるが、世界的に見れば十分秩序と安全が保たれた都市なのだ。
つまり、治安の良し悪しを「区」や「市」だけで判断するのは極めて難しいことなのだ。
ならば「犯罪が起こりにくい要素」とは何かを考えてみた。その結果、メンバー全員の共通認識として3つのポイントが挙げられた。これから説明していくポイントを押さえておけば、今後あなたが部屋探しをする上での参考になるはずだ。
その① 歩道を狙え
世の中の道というものには「歩道がある道」と「歩道がない道」の二通りしかない。
わざわざ歩道を設けるぐらいだから、それだけ人の通りや車の通りが多いということでもある。不審者や犯罪者が人目を避けたがるのは言うまでもない。彼らが抱く「誰かに見られているかもしれない」という不安は、私たちにとっての安心感なのだ。
これは渋井独自の統計にすぎないが、「住みたい街」としても人気の高い北摂エリアは歩道のある道路が多い印象だ。人気が高い理由はそんなところにもあるのかもしれない。
その② 明るい道を狙え
先ほどの内容と通ずるところがあるが、世の中の道というものには「明るい道」と「暗い道」の二通りしかない。
どれだけ犯罪率の低いエリアであっても、真っ暗な道というのはやはり怖さを感じる。これまた言うまでもないが犯罪者や不審者は暗がりを好むもの。ならば暗い道は避けるべきだろう。ニュースなどでは白昼堂々とナイフを振り回す者も取り上げられたりするが、あんなもんは例外。正気の沙汰じゃないのだから。
目ぼしい物件が見つかったら、周辺の環境にも注目してみてほしい。街灯の数はもちろんのこと、道中にコンビ二や商店があるか、あるいは自動販売機の有無もチェックポイントだ。理想を言えば実際に夜道を歩いてみること。昼と夜で街の雰囲気がガラリと変わるのはよくある話。クラブマジックとは逆のことが部屋探しでは起こり得るのだ。
その③ 環状線の内側を狙え
上記2つのポイントが備わったエリアはどこなのかと考えると、環状線の内側となる。
ここで勘違いしないでほしいのは「環状線の内側は治安が良い」と言いたいわけでなく、環状線の内側は商業が発展しているため、街は明るさが保たれているし必然的に人も多く集まりやすい。人目が多いことで犯罪の抑止効果が期待でき、さらにスーパーや病院なども多く、住みやすさという面でも非常に安定している。大阪市内で住居をお探しの方は環状線を基準に探してみるといいかもしれない。
さて、上記3つのポイントをひとまとめにしたものが渋井の論となる。
渋井不動産が考える「治安の良い場所」は、以下の通りだ。
街の治安を知ることももちろん大切だが、どこに住むにしてもまずは犯罪が起こりうるポイントを避けること。そうすると選択肢の幅もグッと広がるのではないだろうか。
あなたの部屋探しの参考になれば幸いだ。
渋井不動産