本日7月14日、渋井不動産がご仲介と施工をさせていただいたライフスタイルショップ『DENCHU(デンチュウ)』が、1周年を迎えられました。おめでとうございます。
ご仲介を担当したのは、渋井不動産ディレクターのMAX、建築施工はキンポン。一環して携わったことで、『DENCHU』がゼロから仕上がる様子を見守ってきました。本日はそんなMAXが、お店のコンセプトや物件探し、内装へのこだわりについて、店主の田中さんにお話を伺いました。
DENCHU
『DENCHU』は、「made in Japanがある暮らし」をコンセプトにした西区北堀江にあるセレクトショップ。白いネオンサインと大きなガラスのファサードの枯山水が目を引くお店です。
ーマックス
1周年おめでとうございます。いつ訪れても素敵なものであふれていますね。お店のコンセプトを伺ってもいいですか?
ー田中さん
「日本製のプロダクト」というのが大枠にあって、実際に作り手とお話をして、ストーリーのあるものを扱っています。日本のプロダクトの魅力を伝えて、日常に取り入れてもらえたら、という思いで始めました。
ーマックス
お店で扱う「セレクトの基準」はあるんですか?
ー田中さん
見た目がかっこいいかどうかが一番です。その先にある背景やストーリーがあったらなお良し。どうやって見つけてくるのかをよく聞かれるんですけど、インスタで見つけたり、定期開催されているクラフトフェアに足を運んで出会うこともあったり、人から紹介してもらうこともありますね。
ーマックス
お店で扱いたいと思ったら、現地へ訪れるんですか?
ー田中さん
基本的に、現地まで足を運びます。対面で言葉を交わして、ストーリーを聞き出して。それで自分の中で熱量を感じられるものを買い付けています。
ーマックス
たくさんのブランドや職人の方と出会われていると思うのですが、今の日本の”ものづくり”に対してどんな思いをお持ちですか?
ー田中さん
クオリティはもちろん高いなと思っていて。発信の仕方とか上手い方もいらっしゃって、国の垣根を感じなくなっていると思いますね。
ーマックス
海外のお客さんは多いですか?日本の良さを知ってもらうために始めたというわけではなく?
ー田中さん
その思いももちろんあります。ただ、海外のお客さんはそこまで多くはないですね。僕は神戸出身なんですけど、神戸はインバウンド需要が少ないので、大阪に出店しようと考えていました。
店舗を構えたら、枯山水をしたかったので、ファサードが大きい物件、それに居抜きではなく汎用性の高いスケルトンを求めていたんです。
ーマックス
なぜ枯山水を取り入れようと思ったんですか?
ー田中さん
日本製のものを扱うことは決めていたので、内装を和に寄せると、わざとらしい日本っぽさが出てしまうなと。それは避けたかったんです。〈AJI PROJECT〉を扱うことは最初に決めていたので、庵治石(あじいし)を使ったら親和性があっていいなと考えて、お店の顔になるところに設えました。
ーマックス
内装のイメージは最初からしっかりありました?
ー田中さん
どんなプロダクトを扱っても合うように、白基調でシンプルにしたいと考えていました。その思いを伝えた上で、渋井不動産の施工担当のキンポンさんと打ち合わせをして、細かい部分を作り上げていきました。什器はこのブランドのものがいい、というのは決まっていたので、全体のバランスを見て、相談しながら決めていきました。
ーマックス
お店は今の広さの18坪くらいで考えてました?
ー田中さん
物販と飲食で考えていたので、15坪以上は欲しかったです。物販だけであれば、お店に行かなくてもネットで買える時代。そうではなく、飲食も出来るようにしたいなと考えていました。
それに先日実施したラーメン屋さんとのコラボイベントのように、食にまつわるイベントもできるのがいいなと思って。自分もお酒が飲めますし(笑)
ーマックス
国産ワインも豊富ですもんね。コラボイベントは「一緒にやりませんか」と声がかかるんですか?
ー田中さん
知人もありますし、いいなと思ったら自分からオファーしたり。DMでやり取りをして、イベント当日に”初めまして”ということもあります。
ーマックス
良い物を見極める審美眼はどのように培われたんですか?
ー田中さん
以前自宅の中古マンションを購入して、リノベーションしたんですけど、その時に家づくりやインテリアについてかなり情報収集をしたんです。そこで住まいづくり、空間づくりにめっちゃハマって。その経験はお店づくりにも生かされていると思います。
その時にお店をたくさん回って、この什器はどこのだろうとか調べて詳しくなっていきました。自分が感覚的に、「それはしたくない」という要素も大事にしています。
ーマックス
お気に入りのショップを挙げるとしたら?
ー田中さん
東京にある〈Graphpaper TOKYO〉。アパレルブランド グラフペーパーの複合型コンセプトショップです。1階はコの字のカウンターになっている蕎麦屋さんなんですけど、自分のお店を始める前に、訪れて刺激を受けました。それと清澄白河の〈FAAR〉というお店も洋服と器が置いていて、めっちゃ好きです。
ーマックス
スペースレンタルのサービスを始められたんですよね?
ー田中さん
そうなんです。お客さん何人かにこのスペースを貸して欲しいと言われて。イベントはこちらからお声がけすることが多いので、スペースレンタル事業を始めることで、新たな出会いも生まれるかなと。
このお店の空間と什器を使ってもらって、ブランドのPOP UPや展示会に利用してもらえたら、と思って始めました。
※スペースレンタル:@denchu_space
ーマックス
これからの『DENCHU』の”理想の在り方”はどんなものを思い描いていますか?
ー田中さん
まだ具体的なプロダクトは決めていないですけど、オリジナル商品を作りたいです。
ーマックス
最後に『DENCHU』の店名の由来を教えてください。
ー田中さん
電柱は英語で「ユーティリティポール」というんですけど、ユーティリティは有用性や公益性という意味があるので、意義あるものが集まる場所にしたいという思いで名付けました。それと自分の姓である「田中」の音読み「デンチュウ」を組み合わせて考えました。
ーマックス
なるほど。何を聞いてもセンスが光っていますね。
改めて1周年おめでとうございます。『DENCHU』に来れば日本のものづくりに出会える、そんな発信源でこれからもあり続けてください。
DENCHU
【住所】大阪市西区北堀江一丁目10-2
【営業時間】12:00-20:00
【定休日】水曜日
【公式オンラインストア】www.denchuonlinestore.com
スペースレンタル:@denchu_space