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中国菜 Yin Yang

南船場のビルの2階。いわゆる“町中華”とは一線を画すスタイリッシュな内装で、本格的な広東料理が楽しめるお店『中国菜 Yin Yang』。

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いぶし銀の料理人 徳田さん

この度、オープン1周年を迎えられたということで、店主の徳田さんにインタビュー。お店を立ち上げた経緯や、中華料理に対する思いなど存分に伺ってきました。
『Yin Yang』の料理にひたすら夢中な、仲介担当のGOとお送りします。

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いぶし銀を目指すディレクターGO

靱公園から西田辺、そして南船場へ

料理人として独立の一発目に選んだのは靱公園。その後2018年、西田辺に中華料理店『トクチャイナ』をオープンされます。

-最初は靱公園でお店をやっていたのですが、しばらくして「厨房が狭い」という理由で、西田辺に移転することにしました。縁もゆかりもない西田辺を選んだのは、その物件が大阪王将の居抜きだったんですね。だって絶対に厨房広いですもんね(笑)。

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そして2店舗目としてスタートする『Yin Yang』ですが、当初は移転のつもりだったそうです。

-任せられる人間が見つかったので、『トクチャイナ』は残して、移転ではなく2店舗目にしようとなりました。
『トクチャイナ』は庶民的な町中華なので、2店舗目はガラッとコンセプトを変えようと思っていました。広東料理をベースにして、前菜系に力を入れた、大人向けで落ち着いた雰囲気のお店をやりたかったんです。

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人気メニューの麻婆豆腐ランチ

そこで選んだのが南船場というエリア。路面店を希望されていましたが、ディレクターGOの提案から、今の物件に決められます。

-西田辺というローカルなエリアでやってきたので、次は心斎橋とか南船場とか街中がいいなと思っていました。出来れば路面を考えていたのですが、結局GOくんの「めっちゃ場所良くて、2階はどうですか」という提案に乗りました。とにかく広さを気に入りましたね。手すりをつけないといけないほど、階段が急なことだけが心配でしたが。酔っ払うと転げ落ちそうになりますから(笑)。

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腹ペコ具合が伝わるがっつき方

中華料理に進んだきっかけ

学生時代は、スケボーやラップに打ち込むなど多彩な経歴をお持ちの徳田さん。中華料理を選んだきっかけは何だったのでしょうか。

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最近のZEEBRAに似ている徳田さん

-ヒップホップの仲間たちが、進学や就職など着実に進路を決めて行く中で、僕は料理の専門学校に進みました。卒業が近づき、就職先を決めるタイミングで当時の担任に、「中華は人気がないから、誰も選びたがらない。もし中華に進んだら、重宝されるし可愛がられるぞ」とアドバイスされたんです(笑)。

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思わずイナバウアーを披露するほど美味

やっぱり人気なのは、フレンチや和食。フレンチの先生ってカッコいいんですよね。かたや中華の先生って太ってる人が多くて(笑)。若い時って影響を受けやすいですからね。
人気のあるジャンルでは順番が回ってこない。中華はすぐに仕事が覚えられるかも、というのが大きかったですね。卒業後は、ホテル直営の中華レストランで働くことになりました。ある意味、戦略的に中華を選んだのかもしれません。

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あん

でも選んだら選んだで、奥が深くて面白かったですね。中国にもしょっちゅう足を運ぶなど、すっかり中華の世界にのめり込みました。

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あげない ダルっ

中華のイメージを変えたい

中華料理店の少ないエリア、無駄を省いた内装、ナチュラルワインの提供など、『Yin Yang』を通して従来の中華のイメージを変えたいと徳田さんは語ります。

自分が飲んで好きなものをチョイスするという徳田さん

-今までが“町中華”というコンセプトでやってきていたので、徹底的に雰囲気をガラッと変えたかったんです。店内に中華っぽい置き物も一切ないですからね(笑)。
語弊なく言えば、中華って「汚い」「ダサい」などのイメージがあると思うんです。清潔感のある、スッキリとした内装にすることで、「中華っぽくない」と思われることを追求しました。
ゴチャゴチャしていない落ち着いた空間で、中華料理を楽しんでほしいんです。

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料理を盛り付けるお皿には、アーティスト手作りの陶器を使うなど、徹底したこだわりを見せることで、客層にも変化が見られてきたそうです。

-阪急百貨店のポップアップに行った時、「CANAT」という、女性陶芸家の方が1人でされているブランドの出店がありました。そこでたまたま見かけた作品を僕が気に入り、その陶芸家の方に直接声をかけて、繋がらせていただいたんです。
料理で使うのはもちろん、店内でも販売していて、すごく好評いただいています。そのビジュアルに惹かれてか、女性のお客様もすごく増えましたね。南船場というエリアの問題も大きいですが、『トクチャイナ』とはまた全然違う客層ですね。

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完食

最終的な目標は“漁師”?

2024年4月にオープンしてから、「あっという間だった」という1年を振り返ってもらいました。

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-ありがたいことに、リピートされるお客様が多いです。少し隠れ家的な雰囲気があるからか、一度来店されると気に入っていただけるようで、うれしく思います。この1年は料理のことで精一杯だったので、発信にも力を入れて、認知を広げて新規のお客様をどんどん増やしたいですね。

『トクチャイナ』のFC化が予定されるなど、事業における今後の展開を語る徳田さんですが、その先にはある夢の存在が。

-僕、釣りが大好きで。知り合いと共同で借りている船に乗って、泉南の海などでよく魚を釣るのですが、将来的には、知り合いの飲食店に釣った魚を卸して、それで生計を立てたいんです。

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ゆくゆくはこのお店も、任せられる人が現れたら任せたいと思っています。自分は和歌山とかに移住して、カウンター4席くらいの小さなお店をやりたくて。昼は魚を釣って、その魚を夜にお店で出す。そんな暮らしが出来たら最高ですし、その目標に向かって動いているって感じですね。
最近は忙しくて、週1〜2回しか行けてないんですが、本当は毎日釣りに行きたいですもん(笑)。それくらい好きですね。

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中国菜 Yin Yang

【住所】大阪府大阪市中央区博労町四丁目3-14 2階
【営業時間】ランチ11:30-14:00(火・水・木・金)

ディナー 17:30-22:00
定休日日曜日

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  • 『中国菜 Yin Yang』祝1周年。中華のイメージを変える、南船場の隠れ家。

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