Goul Goul
谷町六丁目と玉造の間、上町というエリアに建つビルの3階にある『Goul Goul（グルグル）』。
豊富な種類のクラフトビールと、フレンチやイタリアンなどの料理を味わうことができ、またアナログレコードから流れる音楽も楽しめる、お酒好きや音楽好きから愛されるお店です。
去る3月5日に1周年を迎えられたということで、店主のマイさんと、公私ともにパートナーのヤマダさんに、仲介を担当した植田店長がお話を伺ってきました。
10年来の付き合いという渋井不動産との思い出話も交えながら、店づくりに至るまでの苦労話や裏話、ご覧ください。
新町時代からのつながり
-植田店長
この度は1周年おめでとうございます！
マイさん、ヤマダさんとは渋井不動産が出来た当初からのお付き合いで、もうかれこれ10年くらいになりますよね。
-マイさん
渋井さんの事務所が新町にあった時代、目の前に私たち2人が勤めていた飲食店の姉妹店があって、よく来てくれましたよね。
あの頃のメンバーは、当時20代真ん中くらいで、勢いがあっていい意味で尖ってましたよね（笑）。
-植田店長
ほぼ毎晩行ってましたよね。一杯だけ飲んで事務所戻って仕事するとかしょっちゅう（笑）。確かに、その頃は絶対生意気でしたよね、すみません（笑）。
そこから、お2人のお部屋探しを2回もさせていただいて、この度店舗の仲介まで。いつもありがとうございます。
-マイさん
こちらこそです。
上町で奇跡の巡り合い
-植田店長
マイさんが主となって立ち上げられたこの『Goul Goul』ですが、オープンに至るまではどういった流れだったんですか。
-マイさん
前職を退職後、半年くらい物件を探していたんですが、なかなか見つかりませんでした。ちょうどもうすぐ失業保険も切れる頃で、「そろそろ就職せなあかんかな、、」と思っていて。周りの飲食仲間からは、「変に就職せえへん方がいい。またお店をやる夢が長引くだけや」と言われていたので、悩んでいたんです。
-植田店長
そうだったんですね。そんな時にこの物件が登場したと。ベストタイミングでしたね。
-マイさん
2023年のクリスマスぐらいに植田さんがこの物件を見つけてきてくださって。もともと1階が印刷屋の事務所で、2階と3階は民家だったこのビルが、まるごとリフォームすることになったんですよね。
-植田店長
そうそう。当初オーナーは、2階と3階を民泊として貸す予定だったんですが、僕が「飲食店を出来ないか」と押しまして。それが無事に通り、なんとか契約にこぎつけましたね。
-マイさん
本当にただの和室で、畳や押入れが残っている状態からのスタートでした。ほぼ全部潰して一から作ったので、費用はかかりましたが、今では満足のいく内装になったと思います。ほんまに植田店長サマサマです。
-植田店長
どうも。不動産業界のサンタクロース、植田です。
-植田店長
今、“小箱大戦争時代”と言っていいくらい、この9坪くらいの広さの需要が半端ないんです。なので、よくこの人気エリアで見つかったなと。
また、ビフォーアフターも含めた内装の成功例としても『Goul Goul』さんは、お客さまにお見せする資料として活用させてもらっています。本当に“奇跡のハコ”だと思います。
-ヤマダさん
それと自宅の近くに見つかったというのも、ほんまに奇跡でした。マイさんに何かトラブルがあってもすぐ助けに来れるし、飲酒運転の取り締まりが厳しくなった今、店から歩きで帰れるし。ほんまに植田店長サマサマです。
-植田店長
どうも。奇跡を生み出すスーパー営業マン、植田です。
居心地良く、お酒をgoul goul
-植田店長
『Goul Goul』さんは本当に居心地が良い空間ですよね。内装は結構こだわられたのですか。
-マイさん
10代の頃からの友達でもある、設計デザイナーの方に頼みました。
“コの字”のカウンターのみ、というのは当初からの構想で、お客さんと対面で接する空間を作りたくて、実現しました。
また、コンクリも残しつつ、木で柔らかくすることで、全体的に固くない印象を与えられているかなと。扉に使ったイメージカラーの緑も気に入っています。
-植田店長
『Goul Goul』という店名は、回転するレコードの「グルグル」から来ているんですか。
-マイさん
それよく言われるんですけどたまたまなんです（笑）。
2回繰り返す音にしたいなと考えていて、自分が料理を始めたのがフレンチということもあり、フランス語で探しました。
ワインを注ぐ「トゥクトゥク」という擬音が、フランス語では「goul goul」。響きが気に入り、店名に決めました。
-植田店長
DJも長年されているマイさんなので、てっきりそう思ってました。
ヤマダさんは何か音楽経験はないんですか。2人でステージに立つとか。
-ヤマダさん
趣味程度でしかやったことないので、マイさんと一緒に舞台に立つなんか畏れ多いです。めっちゃ民族音楽とかやってそうな見た目なんですけどね。
-植田店長
まあでも、今は“料理”というステージに2人で立って、お店を“グルグル”回していますもんね。
ちなみに僕はカスタネットしかできません。
「いいことも悪いことも全て自分のもの」
-植田店長
「自分の店を持つ」という長年の夢を叶えられたマイさんですが、今までの雇われる側であった時期とはやはり意識の変化などあるものでしょうか。
-マイさん
これまでのお店でもオーナーが好きにやらせてくれて、「自分の店や」ぐらいの意識でやっていたつもりでしたが、いざ自分がオーナーになると全然違いますね。当たり前ですが売り上げも気にしないとやっていけないし。本当の意味で、オーナーの大変さがわかりました。
と同時に、良いことも悪いことも全て自分のものなので、やりがいがあって今すごく楽しいです。
-ヤマダさん
近くで見ていて、活き活きしているなと感じます。もちろん大変な時もあって心配になることもありますけど、今まで出会った中で一番充実していると思います。
-植田店長
充実しながら働けるのが一番ですよね。
マイさん自身、今後の展望などあればお聞かせください。
-マイさん
地方に店舗展開したいなとか考えたりはします。私今57歳なんですが、それをするなら、もう少し若いうちに始めておけばよかったかなと思いますね。
-植田店長
マジで衝撃ですよね。。めちゃくちゃお若く見えます。。最初聞いた時ウソやと思いましたもん。
-マイさん
国もよくお金を貸してくれたと思います（笑）。
でも、申請に関する準備はめっちゃ入念にしました。頼まれてもない資料とかも作りまくりましたもんね。「谷町界隈の年齢層はこうで、そのうちターゲット層の人口に対する割合はこうで、その層に私がやってることとマッチしている、、」とか（笑）。
-植田店長
すごいですね。年齢を重ねてから事業を始める方にとって、勇気をもらえるエピソードだと思います。
豊富な知識と経験はもちろんのこと、情熱がある方が経営されているお店なので、今後も一層盛り上がることを願っています。
支え合い、この店で、これからも
-マイさん
3階で少し入りにくいけど、一度慣れたら来やすいお店なので気軽に遊びに来てください。店主が女性ということで安心感からか、最近は女性1人のお客さんが増えてますね。常連さんも優しい人ばかりなので、落ち着いて飲みたい人にたくさん来てほしいですね。
-植田店長
これからもお2人で支え合いながら、仲良く、末長くお店を続けて行ってください。
-マイさん
普段は喧嘩もめちゃくちゃしますけどね（笑）。
でも、接客も出来てビールの知識もある彼には、お店の運営においてすごく助かっています。彼がいなかったら、この1年絶対やってこれませんでしたね。感謝しています。
-ヤマダさん
いや、、こんなん初めて言われましたわ（笑）。
-植田店長
ヒュー！ヒュー！熱いねー！！
Goul Goul
【住所】大阪府大阪市中央区上町一丁目24-10 3階
【営業時間】17:00-23:00
【定休日】不定休(Instagramをご確認ください)