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帰ってきた堀江ブラザーズ

突然だが、皆さんはこの部屋に見覚えはあるだろうか。

遡ること1年半ほど前、『ダイヤの原石!?欲を失くした堀江ブラザーズ。』と題して、その兄貴と次男を比較しながら紹介した部屋だ。ご存知でない方は、一度コチラをお読みになってから戻ってきていただければと思う。

この写真を見ただけでも分かる通り、「渋い」とか「エモい」とかそんな言葉で美化できるような室内ではない。オブラートに包んで言ったとしてもボロい。ま、この部屋に関しては『DIYが自由』という条件での募集だったので紹介に踏み切ったわけだが、普通なら間違いなくお蔵入りになるような状態だった。

そして今回、堀江ブラザーズの三男坊が長い眠りから目を覚ましたとの情報を聞きつけ、早速現地に向かった。

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レンガ張りの外観が特徴的なRC造8階建てマンション。

所在地は西区北堀江三丁目で築年数は44年。れっきとしたチクフルマンションだ。堀江にはたくさんのビルやマンションが建ち並んでいるが、その中でも周辺の建物とは明らかに一線を画するオーラを放つ。最寄りの長堀鶴見緑地線・千日前線「西長堀駅」からは徒歩4分ほど。よく堀江で遊ぶという方なら、おそらく一度は目にしたことがあるであろう物件だ。

堀江というエリアについては、これまでに何度も説明しているので今回は割愛させていただこうと思うが、強いて言うなれば「お洒落で住みよい街」といったところだろうか。あまりご存知でない方は【渋井の論】Vol.2 「住みたい街ランキング」BEST3をご一読いただきたい。

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エントランスはオートロックなしのガバガバセキュリティ。

足を踏み入れてみると、アンニュイで昭和レトロな雰囲気に包まれる。どことなくジブリの世界に出てきそうな佇まいだ。写真には映っていないが、時代を感じる木製の郵便ポストが現役バリバリで使われている。

好きな人はとことん好きだろうが、ただただ「古っ」と感じる人もいるだろう。パートナー同士で意見が分かれた場合は、公平にじゃんけんで決めてほしい。

本日紹介するのは3階の角部屋。というか、当マンションは全住戸が角部屋。お隣さんから壁ドンを喰らうこともないし、逆に壁ドンをお見舞いする心配も不要の気兼ねないポジショニングだ。

チクフル感溢れる玄関ドアにコンクリートが剥き出しになった壁。漂うジャンクな雰囲気に少しばかり不安になってくるが、肝心なのは室内。

覚悟を決めて、それではいってみよう。

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土間上がって左側には12帖のLDKがスタンバイ。

フレッシュ感はないものの、室内は小綺麗にされているようだ。長男に比べるとその違いは歴然。「弟は兄を見て育つ」とはよく言ったもので、この三男坊はきっと兄貴達を反面教師にして生きてきたのだろう。

さて、そんな三男坊の間取りは67㎡の2LDK。ファミリーでも広々とお住まいいただける。ちなみにこの辺りの学校区は『堀江小学校』と『堀江中学校』。こちらも部屋探しの検討材料としてご参考までに。

※『堀江小学校』の公式HPはコチラ
 『堀江中学校』の公式HPはコチラ

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そして土間右側。

こちらサイドには2つの洋室と水回り。それらは一旦後回しにするとして、土間部分にある扉をパカリしてみよう。さしずめシューズボックスだとは思うが。

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シューズインクローゼット

パカリ

すると、シューズボックスよりひとつレベルの高いシューズインクローゼット。お洒落タウン堀江に住もうとするぐらいだから、きっと靴の所有量も人より多いのではないだろうか。これにはスニーカーマニアも垂涎モノだ。

また、ハンガーラックも取り付けられているので、ヘビーユーズするアウターを掛けておくなり、お好きにお使いいただければと思う。服に靴のニオイが移ってほしくない場合は、傘掛けとして使ってみてはどうだろうか。

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12帖LDK

まずはメインディッシュとなる12帖のLDK。アンティーク系の家具がこれでもかと似合いそうな雰囲気だ。

薄い小豆色の腰壁に、葉っぱのような柄があしらわれたデザインクロス。好みの分かれそうなところではあるが、工夫次第では高級感を演出できそうだ。ダクトレールにぶら下がったソレっぽい照明は前入居者さんからの置き土産。ありがたく使わせてもらおう。

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ステキッチン

続いてはキッチンを見てみよう。ガス3口に魚焼きグリルが搭載された使い勝手の良いシステムキッチン。

レンジ台も設けられており、無駄のないコンパクトな動きで料理に勤しめそうだ。

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バルコニーは北向きのため、直射日光は期待できない。が、残置物とはいえエアコンが装備済みなのも嬉しいポイント。年式までは分かりかねるが、少なくとも最近のモノではないだろう。

続いては正面向かって右手の扉。あの扉もバルコニーに続くわけだが・・・

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血は争えない

めちゃくちゃ荒れていた。

長男のバルコニーもかなりの荒れ具合だったが、三男坊も相当なものだ。やはり血は争えないものだなとしみじみと感じた瞬間だ。

ちなみに、どちらのバルコニーにも水道が通っているので、洗濯機はそのどちらかに置くことになる。そのため、あまり高級なモノは置かない方が良いかもしれない。

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バルコニーからのビューがこちら。

それにしても渋い建物だ。棟と棟を繋ぐ渡り廊下が何ともイイ味を出している。これを見た『渡り廊下走り隊』の渡辺まゆゆは一体どんなコメントを残すだろう。各部屋を子供とするならば、建物そのものはマザーとでも呼んでおこうか。

私も渋井不動産の端くれとして、そう安々と「渋い」という言葉は使いたくないのだが、この物件に関しては渋いオーラがビンビンに出ている。その空気感は現地で実際にお確かめいただきたい。むしろ行ってみないと分からない。

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さて、続いては場面戻って土間右側。

先述の通り、こちらサイドには2つの洋室と水回りがスタンバイ。順を追って見ていこう。

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水回り

まずは水回り。

トイレ・洗面台・風呂は全てこの空間にまとめられている。

このまま奥に歩みを進めてみると・・・

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ん?

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トイレだ。

なかなか他に類を見ないトリッキーな配置となっている。高いところに蛇口とコンセントがあることから察するに、おそらく以前までは洗濯機置場だったのだろう。

「『洗濯機置場が外』と『トイレが外』ならどっちが良い?」と聞かれれば間違いなく前者だろう。洗濯機置場が外に行ってくれたおかげで、人目を気にせず伸び伸びと用を足すことができるわけだ。

写真では確認できないが、お便器そのもののスペックはお尻に優しいウォシュレット付き。痔持ちの方でも安心だ。

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そしてバスルーム。

これといって特筆すべき点のないFutoo!!のバスルームだが、一度溜めた湯を無駄にしない追い焚き機能付きだ。

※Futoo!!:普通に良い。

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洋室①

各洋室は南側に面しており、日当たり具合もご覧の通りバッチリ。

サイズは約7帖で、ご夫婦の寝室にピッタリではないだろうか。また、こちらの洋室①にエアコンは付けられていないので、入居後にご自身で用意いただく形になる。

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反対側からのビュー。

あいにくこの洋室に収納はない。が、「その分部屋を広く使えて良い」とポジティブに捉えていただければ幸いだ。

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洋室②

続いては洋室②。こちらも日当たりはバッチリでウインドエアコンも設置済み。

サイズは約6.5帖で、お子さんのいるご家庭であれば、ここを子供部屋にすることをオススメする。その理由は後述するとして、洋室②は豊富な収納が魅力的だ。

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いわゆる「ウォークインクローゼット」という感じではないが、少し腰を屈めれば余裕でウォークインできるキャパシティだ。衣服のみならず、大抵のものは軽々と飲み込んでくれるだろう。

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反対側をガラリすると大量の引き出し。

靴下やブリーフの小分けはもちろんのこと、教科書やプリント類の整理整頓も捗るに違いない。パパさんのいかがわしいコレクションもステルスしておけそうだ。

先ほど洋室②を「子供部屋にオススメする」と言ったが、その理由はこの豊富な収納力と写真右手のハシゴ。つまりどういうことか。

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ロフト

ハシゴをよじ登ってみると、ベッドとして使うにしても丁度良いサイズ感のロフト。ここをお子さんのベッドにしてやれば、勉強机やその他の家具を置いたとしてもまだ十分にゆとりがある。

2020年の教育改革で「脱ゆとり」がスローガンに掲げられたわけだが、自室ぐらいはゆとりを持たせてあげても良いと思う。

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さて、そんなこんなで本日紹介したのは堀江ブラザーズの三男坊。以前紹介した兄貴たちは、お世辞にも住める状態ではなかったが、この三男坊は設備・広さ・清潔感ともに申し分のない仕上がり。とはいえ、新築やリノベホヤホヤの物件に比べるともちろん見劣りはするが、兄貴たちに比べるとかなり出来の良い一室だ。

気になる賃料だが、敷金ゼロの礼金20万、賃料は共益費込の月額12.5万円

北堀江三丁目というグッドリッチに於いて、ファミリーで暮らせる2LDKとしては随分とお求めやすい賃料だ。何より、「この建物に住む」ということ自体に価値を感じてほしい

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まとめ

【良かった点】
◎北堀江三丁目という人気の立地
◎建物自体のレトロな空気感
◎洋室②の豊富な収納
◎スニーカーマニアも納得のシューズインクローゼット

【気になった点】
△バルコニーの荒れ具合
△洗濯機置場が外
△気になる人は気になる共用部のジャンク感

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  • 三男坊は2LDK、帰ってきた堀江ブラザーズ。
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