西区新町より
ここは大阪市西区新町。かの有名なお茶屋さんに一歩足を踏み入れると、営業終了のため販売スペースはアルミゲートで閉ざされているが、その先にこの空間とは不釣り合いな鉄の扉がある。
これからご紹介するのは店内の一歩先にある空間。一見さんには非常に見つけてもらいにくいデメリットはあるものの、誰もが驚きの声をあげてしまうほどの空間がそこにはある。
いかがだろうか。
木造の迫力を身体全体で味わう、約22坪の趣ある空間。以前はここでカフェ営業をしていたようだ。路面店ではないので知り合いづてに訪れるお客様ばかりだっただろうが、ここなら口コミだけでも大きな評判を呼びそうである。
業種は軽飲食・事務所・物販なら可能。
元々は蔵だったこの建物。天井はご覧の通り吹き抜けで、ふと見上げれば太い梁が上空を這っている。
博物館でクジラの標本を見上げているときと同じ感覚だ。
ひとつひとつのスケールの大きさに目を奪われるこの空間、主役は梁とこのカウンターだろうか。ドリンクを端から端までシャッと滑らせるのにかなりの精度が要求されるほど、長いカウンターが設置されている。
こちらは2階。契約上この2階も賃貸可能なのだが、「荷物はそのまま置いといて」という条件つき。いかにもお宝が眠っていそうな木箱があるが、ノータッチでお願いしたい。
2階の荷物はそれなりにあったりする。何事も共生が大事だ。
同じ種類の荷を4個以上くっつけると消滅、なんて連鎖は起きないのであしからず。起きたところで宇治茶が破裂するのは困るだろう。
新町で蔵を借りれるチャンスが回ってきた。西区のこの場所でこんなチャンスが来ることはもう二度とないかもしれない。
軽飲食も可能な約22坪、道路からの視認性は無いが渋井はものすごく可能性を感じる。あなたの感性が少しでもピンと来たなら、一刻も早くご内覧いただきたい。
最後に良かった点と気になった点と記載しておくので、内覧時の参考にしてほしい。
【良かった点】
◎蔵という希少性
◎軽飲食可
◎他にはない独創的な雰囲気
◎存在感抜群のカウンター
【気になる点】
△外からの視認性が無い
△エントランスが共用
△荷物あり