BLALYSに住める
豊中市清風荘に佇む巨大な一枚岩のような建物。知る人ぞ知る、建築家「菅匡史」氏が創り上げたデザイナーズマンション『BLALYS』である。
阪急宝塚本線「蛍池駅」と「石橋阪大前駅」の中間あたり、国道176号線沿いに立つ。周囲の建物と見比べてもその存在感は抜きん出ており、その異質さが放つカリスマ性から入居を希望する方が後を絶たない。しかし、このたび募集区画が登場したということで大阪市内から車を走らせてきた。
※菅匡史建築研究所HP
※渋井不動産で紹介した、菅匡史氏設計の郊外デザイナーズ「BOSCO」の記事
共用部を歩いていても感じる重厚感は、まるで博物館の中にいるような錯覚に陥る。比較的交通量の多い176号線沿いであるにも関わらず、それらを遮り、落ち着いた静けさと品が漂っているのも、このマンションの威厳と言えるだろう。
広大なワンルーム
では室内へ。
紹介する間取りはワンルームだが、その広さはおよそ53㎡と広大。大阪市内のデザイナーズマンションだとワンルームの広さは30㎡前後だろうから、それを加味すると一人で住む場合はかなり余裕が生まれる。
郊外と言われる豊中だが、その選択肢が生まれるのはこういった広さを享受できる点にある。
ガラスに囲まれた一角に水回りが並んでいる。トイレは1つ前の写真で見えるので、洗面台と浴室をご紹介しよう。
デザイナーズマンションはその無機質な「生活感の無さ」が特徴的で、見た目のスタイリッシュさと引き換えに収納力が課題になる場合が多い。洗面台の収納も鏡裏にしかないので、何をどこにしまうかは内覧時に確認が必要だ。
壁一面には目の細かいモザイクタイルが貼られ、浴槽はこれぞデザイナーズとも言える猫脚のバスタブ。
角度を変えて見ると、部屋の形状が少しいびつな形だということがわかる。後の間取り図で確認いただきたいが、台形のような形状だ。この形状のおかげで、玄関位置からベッドを隠すこともできる。が、正方形の方が好みならば、今ならその間取りも選択可能だ。もちろん、早いもの勝ちではあるが。
床のタイルは創業130年を超える老舗のタイルメーカー「株式会社ダントー」社製のものであり、ガスの床暖房も完備。
生活感の出やすいキッチンは折戸の中に隠すことができる。
ガスの2口で収納力もあるので、週に何回か料理をするという頻度であれば充分だろう。キッチンを中に隠すということで、内覧時は寸法の確認もお忘れなく。
窓の方角は南西。
視線を奥へやると車が走っているのが見える。静かにしていると走行音はうっすら聞こえてくるので、その点も確認してほしい。また、ご覧の窓の向こうにあるバルコニーは避難経路なので、洗濯物を干すことは禁止されている。なので基本的には部屋干しだ。
しかし、紹介しているこの部屋に関してはその限りではない。
外干し可能
部屋の角にあるもうひとつの窓を開けると細長いウッドデッキバルコニーが設けられており、ここなら外干しはOKだ。
上階の窓から見えてしまうが、それでも外に干せる選択肢があることは他の部屋と比べて優位性があるはずだ。
さて、北摂が誇る名作デザイナーズマンション「BLALYS」に入居できるチャンスが回ってきた。
募集はワンルームの間取りであるが、50㎡台のかなりゆとりがある空間。賃料は月額11万円、礼金は25万円での募集だ。
最後に良かった点と気になった点を記載しておくので、内覧時の参考にどうぞ。
【良かった点】
・ワンルームで50㎡を超える広さ
・唯一無二の建築デザイン
・「BLALYS」という希少価値
【気になった点】
・道路(176号線)沿いによる騒音
・水回りの空間が透けている