ごきげんよう、渋井不動産の時間だ。
やってきたのは、京阪各線・大阪メトロ谷町線「天満橋駅」と京阪各線・大阪メトロ堺筋線「北浜駅」の中間地点。写真の大川は中央区と北区のちょうど境にある川で、奥に見えるのは天神橋だ。
このあたりは中之島公園や中央公会堂が近く、デートスポットとしても人気が高いエリア。周辺にはオシャレなレストランやカフェが数多く点在する。住居でも、事務所や店舗でも、物件周辺のロケーションが良いというのは紛れもなく高ポイントだ。
さて、紹介の物件は天神橋筋沿いに建つ今年で築53年を迎える鉄骨造4階建てビルヂング。中央区は東高麗橋からの登場だ。
見ての通り、こちらはエレベーターなしのスパルタ仕様。とはいえ、今回の標的は3階なので、まだホップ・ステップ・ジャンプで上りきれるかと思う。ビルの共用部からは少しばかりのアングラ感が感じられ、お世辞にも「美しい」といえるものではない。
先に言っておくと、当物件は2025年12月末までの定期借家契約。理由としては、ビル自体が取り壊される可能性があるため。今のところ、それが確定しているというわけではないようだが、ある日突然追い出されて、行き場を失うなんてことを避けるためにも一応言っておこう。
しかしながら、仮に取り壊しが延期、もしくは計画自体が無くなるようであれば契約の更新は可能だ。
紹介の一室はワンフロア一戸。
玄関前には竹ボウキが立てかけられている。ご存知の通り、HIPHOPシーンにリスペクトを示さず、金儲けに利用しようとするマックダディー気取りの人達をラッパーのZeebraが大掃除する際に使用する武器である(※)。
掃除に使うも良し、空を飛ぶも良し、あなたの好きなように使ってくれ。
※参考URL:証言 feat. RINO, YOU THE ROCK, G.K.MARYAN, Zeebra, TWIGY, GAMA & DEV LARGE/LAMP EYE
閉め出し注意
早速事務所内を見ていきたいところだが、その前にひとつ注意点がある。
当物件の玄関は、外側から鍵をかけることができない。しかし施錠方法は至ってシンプル。ドアノブのチョボ部分をPUSHしてから外に出るだけだ。たったそれだけで施錠完了。ここで懸念されるポイントとしては、閉め出しをくらう可能性が大いにあるということ。事務所内に鍵を置き忘れたまま施錠してしまうとゲームオーバー。もう入れない。
いくら気を付けていても恐らく一回はやるだろうから、ホームセンターで売られているキーボックスなどを用いて、あらかじめどこかに合鍵を潜ませておくというのもひとつの手だ。
それではお待ちかね、注意点を伝えたところで室内を見ていこう。
13坪
紹介するのは13坪のハコ。「坪」という表記がイマイチしっくりこない方のために「帖」で換算しておくと、ざっくり26帖ほど。もう少し分かりやすく言えば、甲子園球場0.001個分ほどのサイズ感だ。
北側と東側の壁一面に窓が設けられたころで、たっぷりの自然光が入ってくる。暗くて陰気臭い事務所よりも、明るくて陽気な事務所の方がよっぽど良いだろう。
業種についてだが、取り急ぎ今言えるのは飲食業はNGということ。事務所や物販店、アトリエとしての使い道がベターだろうか。ビジネスの中心地と言っても過言ではないポジションニングなので、ビジネスマンやOLに寄り添った業種だと親しまれるかもしれない。
東側の窓からの眺望はこんな感じ。ご覧の通り『ライフ』が目と鼻の先の距離感。小腹が空いたらサクッとお惣菜なんかを買いに行くことができる。そもそも、周辺にはお洒落で美味しい飲食店が多数あるので、胃袋問題については心配御無用。
また、交通量の多い天神橋筋沿いなので、窓に工夫を凝らせば視認性もバツグンだ。
個人的にはこのようなコード類が気になって仕方ないので、家具を置くなりして上手くステルスしてほしい。
エアコンは見るからにパワフルそうな業務用の逸品が一基のみ装備。
電源はちゃんと付いたので問題なく使えるとは思うが、年季は随分と入っている。黄ばみが気になるようなら、白く再塗装してしまうのもアリかもしれない。
角度を変えて。
先述した通り、当物件は2025年末までの定期借家契約のため賃料は周辺相場よりも控えめだ。「2021年は何か新しいことを始めたい」と意気込むビギナーさんにいかがだろうか。渋井不動産は夢見るあなたを応援したい。
ちなみに、建物の構造に影響を与えない範囲であれば、改装もご自由にどうぞとのことだ。どうせ取り壊す予定なので。しかし、契約満了を迎えずに退去する場合は現状回復義務が容赦なく襲いかかってくるので予めご承知おきを。
写真右手には水回りが固められている。サクッとチェケラしておこう。
※弊社株式会社NONFIXは設計・施工も担当できますので、お気軽にご相談くださいませ。
小ぶりな手洗い場の奥にはキッチンがスタンバイ。とはいえ、コンロ置き場もなければ調理スペースもないので、ここで料理をするのは現実的ではない。カップ麺を作るのが精一杯といったところだ。もはやキッチンと呼んで良いものだろうか。手洗い場が2つあるとも言える。
給湯器は取り付け済みなので、蛇口を捻るだけで温かいお湯にありつくことができるぞ。大喜びしてくれ。
キッチン手前の扉はトイレに続く。
ウォシュレット付きで何の不便もないお便器だ。
トイレが共用というテナントビルが山ほどある中で、専用のトイレが使えるというのは、あなたにとっても来店したお客様にとっても嬉しいポイントだろう。
それではおさらい。
本日紹介したこちらの物件は13坪の店舗事務所。中央区は東高麗橋からの登場だ。京阪各線・大阪メトロ谷町線「天満橋駅」からは徒歩8分、京阪各線・大阪メトロ堺筋線「北浜駅」からだと徒歩7分ほど。どちらにしてもアクセスしやすい立地だ。
2025年末までの定期借家契約という条件付きではあるが、その代わり賃料は控えめで募集開始。この春、新しい事業にチャレンジしようとするビギナーさん達にオススメしたい。
このチャンスは見逃せないだろう。
まとめ
【良かった点】
◎天満橋北浜というビジネスの中心地
◎2駅4路線が使える好立地
◎たっぷりと降り注ぐ自然光
◎天神橋筋沿いで視認性良し
◎お手頃な賃料
【気になった点】
△2025年12月末までの定期借家契約
△エレベーターなし
△ビル共用部のアングラ感
お問い合わせは渋井不動産まで。
(物件番号:88549)