でんでんタウン
本日やって来たのは日本橋。
「でんでんタウン」や「オタロード」で有名なエリアである。「でんでんタウン」というだけあって、堺筋沿いのアーケードのほとんどが電気屋さんで構成されている。東京で言うところの秋葉原のようなものだろうか。
ホビーショップやアニメショップの印象が強いという方もいるだろうが、それらのお店が参入してきたのは比較的最近の話。
明治時代のこの辺りは古書店街として賑わっていたのだが、戦後になって自作のラジオ向けのパーツや工具などを扱う店が現れたことをきっかけに電気街として発展したそうだ。ちなみに、この『でんでんタウン』という名称は、昭和53年に一般公募により決定されたそう。意外と歴史のある電気街なのだ。
堺筋挟んで西側の『オタロード』では、烏龍茶が一杯1000円以上もする高級カフェがたくさん軒を連ねている。私自身一度だけ行ったことがあるのだが、何の変哲もない烏龍茶だったということは言っておこう。
Googleマップを頼りにここまでやってきたわけだが、探せど探せどそれらしき物件が見当たらない。近くまでは来ているはずなのだが・・。
隠れ家戸建て
玄関前に到着。
そう、本日紹介するのは今年で築45年を迎える木造戸建て。まさに「隠れ家」と表現するのにピッタリだ。ちなみに、通天閣の真下にも同じようなテンションの戸建物件があるので、そちらもチェックしてみてほしい。
隠れて何年経過したのだろう、この写真を見るだけでも相当な年季を感じるし、玄関ドアはペラペラでお世辞にも頑丈そうとは言えない。また、洗濯機も玄関横に置くことになる。
※『住んで良し、商っても良し、通天閣を見上げる庭付き戸建。』
また、土間付近にシューズボックスは見当たらず、その代わりに右手に板が跳ね上がっている。
板×タイル
土間を上がると、板と白タイルのコンビネーション空間。
コンロはご自身での持ち込みとなるが、シンクとは別に洗面ボウルまでスタンバイされている。まさかの洗面台一体型キッチン。
後で違う角度からも見ていただくが、広さとしては6帖もあれば御の字といったところ。冷蔵庫やレンジ台などを置くと考えると、二人掛けのダイニングテーブルとテレビを置くのが精一杯だろうか。
エアコンも付いており、隅っこに置かれているダンボールはアイリスオーヤマ製の空気清浄機。あちらも自由に使ってくれてOKだ。とはいえ、誰も“あげる”とは言っていないので、退去時にコッソリ持って帰らないように注意してくれ。
また、当物件にはバルコニーがないので、洗濯物はあの突っ張り棒に干すことになるだろうか。そうなると玄関が塞がれてしまうが、逆に言えば「干しっぱなしのまま放置」ということがなくなるだろうから、常に衣服の整理整頓を心がける良いキッカケになるかもしれない。
湯に浸かれないのは少し寂しいが、浴槽を掃除する手間がないので個人的にはこっちの方が好みだ。どうしても湯に浸かりたくなったときは、ここから徒歩9分ほどの場所にある『末広湯』でよろしくだ。
公式HPが見当たらないため、営業時間や料金システムなどの詳細ついては各検索サイトを参照してほしい。
和室×2
1階の紹介をひと通り終えたところで、2階にやってくるとふたつの和室にご対面。手前側4.5帖で奥側3帖の小ぶりな空間だ。
1階の壁は美しい板張りであったが、2階は昔ながらの土壁。イ草の香りも残されておらず、お世辞にもフレッシュとは言い難い。何卒、これもひとつの味と捉えていただければと思う。
大容量ではないものの、収納スペースはしっかり設けられている。また、写真には映っていないが、2階もちゃっかりエアコン付き。入居初日から快適に過ごせるというのは紛れもなく嬉しいポイントだ。
間取りは31㎡の2DKと決して広くはないし、今年で築45年を迎えるというだけあって、外観や室内はお世辞にも“キレイ”とは言えないかもしれない。
それでも私がこの物件に惹きつけられた理由は、マンション・ビルが乱立するこのエリアの戸建てという珍しさ。
気になる条件は敷金20万円・解約引き10万円、賃料は月額7万ちょい。
「周りの人と被りたくない」そんなあなたに住んでほしい一室だ。
まとめ
【良かった点】
◎日本橋エリアの戸建てという珍しい一室
◎事務所利用可
◎板張りのダイニングに昔ながらの土壁という味わい
【気になった点】
△洗濯機置場が外
△バルコニー、浴槽なし
△害虫やセキュリティ面の不安
△間取りの使い勝手
気になった点の方が多かったが、それでも住んでみたいという方のお問い合わせを、渋井はお待ちしております。
お問い合わせは渋井不動産まで。
(物件番号:83804)
※誠に勝手ながら、日・祝日は定休日とさせていただいております。悪しからずご了承くださいませ。