どうも、先生です。土佐堀通りから失礼します。正面に見えるのは今回ご紹介する物件『ダコタハウス』でございます。ダコタ・ジョンソンの実家でもダコタ・ファニングの実家でもございません。どっちのダコタが好きかと言われたらジョンソンが大好きです。
知る人ぞ知る
ダコタハウスとは

ダコタハウス⋯竣工年不詳・設計不詳・施工会社不詳・施主不詳の築古ビル。建物の構造的にも元々なにが入っていたのか予想しにくく、謎が深いビル。
現存してるヴィンテージビルの大半は、『銀行』『病院』『社交場(◯◯倶楽部)』『官公庁や旧日本軍の施設』『組合(〇〇会館)』などの過去をもつんですが、色々調べてみてもダコタハウスは詳細も歴史も全く分かりません。名の通り、ダコタさんという方のお家だった説も考えられます。そもそもいつからダコタハウスやねんって感じです。

周辺にある『山内ビル』『菅澤眼科』『江戸堀コダマビル』など、大大阪時代(※)あたりの渋いビルたちは文化財に登録されているものの、ダコタハウスだけは情報が少ないせいか指定文化財ではないんです。逆にすごいですね。
※大大阪時代⋯1920年代初頭から1930年代前半頃にかけて、大阪市が人口・面積・工業出荷額のすべてで東京市を抜き、日本一にして世界有数の大都市(世界第6位の人口規模)として栄えた黄金期のこと
かつて西区にあった「京町堀ビルディング」や「大阪屋ビル」などの歴史的建造物が資本主義の魔の手によって解体されるなか、「ダコタハウス」は文化財でも大企業所有でもない一等地にありながら解体を免れてきました。戦火や災害も乗り越え、大大阪時代から肥後橋の人々を見守ってきたというわけです。
今回は、“誰が作ったか知らんけど100年くらい前からある正体不明のカッコいいレトロビル”である「ダコタハウス」を、僕なりの視点(ほぼ余談)でお届けします。それでは見ていきましょう。
ベテランの風格

大正末期〜昭和初期に建てられたと推測する建物は、ほぼほぼ当時の姿を保っています。タイルや石の上から塗装されることもなく、空気の読めない室外機も無し。窓もアルミサッシではないです。ありのままの美しいお顔でお年を召されています。
タイルの貼り方が独特で、縦は突きつけで横だけ目地が入ってます。色々タイルは見てきましたが、こんな貼り方は初めてです。タイル屋さんにそんな注文したら「縦は目地入れへんの?ほんまに?えっ?ほんまに横だけ?」と、確実に困惑されることでしょう。当時もそんなやりとりがあったかもしれません。図面があったら見てみたいです。

入口はこんな感じ。ドンキーコングの遺跡のステージのような佇まいですね。デカい5円玉に乗ったネズミも、ジャンプ力が高い青いワニ顔も、ゴリマッチョも出てこないのでご安心ください。床を叩いてもバナナはありません。
代わりと言ってはなんですが、1階には『The Tavern』タバーンさんが入ってます。僕が若い時からあるので、15年くらいはやってるはずです。こちらもベテランの風格。『EIGHT TO FIVE』さんは京町堀に移転してますので、そちらもぜひ。
では、階段を上っていきましょう。


2階には『IL BECCAFICO』イルベッカフィーコさん。こちらもベテランの風格です。素敵な店主とお姉様がいらっしゃいます。14年くらいは経ってるかと思います。昔から通わせていただいております。
デカ盛り前菜、フォカッチャ、パスタのランチが¥1,300(税込)でいただけます。ディナーのコースも¥5,oooほどで、全力でお勧めしたいお店です。令和とは思えないお値段です。美味しさは保証します。ぜひご利用ください。(※価格に変更があればすいません。今までが良心価格すぎたんですね。)

パリでお世話になったアパートこんなトイレやった
いざ、お部屋へ。

3階に上がってきました。おやおや、いきなり格付けチェックですか。今回ご紹介するお部屋の入口です。どちらかの扉の中に、GACKT様がいるかもしれません。
※分電盤が共用部に剥き出しなので、イタズラされないよう日頃の行いや言動には気をつけましょう。

結果、どちらの扉も正解でした。パリのアパルトマンを彷彿させる落ち着いた雰囲気ですね。
古い建物の割には天井も高く、3m以上あります。照明は贅沢な調光スイッチ。調光の電気工事は地味に金額かかるので、初期装備であったらラッキーです。しっかり喜んでください。ちなみに、調光のライティングレールは配ダク用のコンセントが使えないので、豆知識として頭の片隅にどうぞ。

広さは大き過ぎず小さ過ぎず、使いやすい約9坪。
可能業種は、事務所・物販・美容室以外のサロンです。個人的にはブライダル系のオフィス、フォトスタジオ、探偵事務所、テーラー等が合うかと。お花屋さんやうつわ屋さんも良さそうですね。夢が広がり過ぎて、つい階段3階ということを忘れてしまいます。

窓は昔ながらのカムラッチ式、こちらもほぼほぼオリジナル。この物件の象徴であると同時に、この部屋のウォークポイントとも言える、表裏一体な仕様でございます。
というのも、築100年を超える(とみられる)代物なので、ところどころ閉まらないのです。ゆえに土佐堀通沿いの走行音などはダイレクトに聞こえますが、高齢者をいたわるような気持ちで共存いただければ幸いです。

部屋の隅には、ありがたい流し台。水があるのと無いのでは全然違いますからね。特に美容所登録が必要なサロンなどは「作業室内に流水式の給排水設備(手洗い・器具洗浄設備)を設けること」が義務付けられており、シンクがあることは、窓が閉まらない件をチャラにする威力を発揮するのではないでしょうか。
エアコンも性能保証はありませんが、こちらもあるのと無いのでは全然違います。設備に感謝です。

ちなみに、お隣が美容室なのでヘアサロンは不可とのことです。すいません。ネイルサロンやアイラッシュサロンは相談可なので、お気軽にどうぞ。
最後に

大阪メトロ四つ橋線『肥後橋駅』徒歩5分。梅田もほど近く、美味しい食事には一切困らない江戸堀で独立できるチャンスです。オフィスを構えるのも良し、物販を始めるのも良し、スタジオやギャラリーを構えるのも良し。
注意事項が一点。2027年8月31日までの定期借家契約、それ以降は2年ごとの定期借家契約予定です。
開発が進み、消えゆく歴史的建造物。現存する貴重な名建築でビジネスを興すなら、文字通り「今」しかありません。ぜひ、この機会をお見逃し無く。
以上、渋井不動産でした。
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