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カミノケキルトコ3周年

渋井不動産がご仲介させていただいた『カミノケキルトコ』が、11月30日で3周年を迎えられました。おめでとうございます。

というわけで今回は、オーナーの土田さんへ、ぶ厚めの経歴お店を構えるまでの経緯を伺ってきました。前回に引き続き、リポーターはご仲介を担当した渋井不動産ディレクター・マックス。お気づきかと思いますが、彼はこの大阪農林会館に2つの美容室をご仲介した男として名を馳せています。

関連記事:マックスが仲介したもうひとつの美容室

名を馳せるマックス

-マックス
『カミノケキルトコ』3周年、おめでとうございます。

-土田さん
ありがとうございます!

-マックス
お店が大阪農林会館に決まったあと、土田さんから店名を聞いたときは「え、ほんまにこれなん?」って思いました(笑)

-土田さん
僕、24歳の時フランスに行ってたんで、最初はフランス語の名前を考えていたんです。でも、フランス語ってあんまり読めないじゃないですか。特に大阪農林会館の看板に入ったときに、パッと読めないと目立たないしなーと思って。

それで他にないかなって考えて、「美容室って髪の毛切るところ」やし、そのまま付けようって。結構安易です(笑)

経歴が濃すぎるオーナーの土田さん

-マックス
土田さん、フランスに行かれてたんですね。

-土田さん
大阪の美容専門学校を卒業して、美容室に就職して。最初の配属は奈良の店舗で、3年目にその会社のツテでフランスの美容室に1年半ほど行ったんです。

アパレルや美容師の子達って、大半の人がまず、最初に東京を目指すんですよね。でも、大阪生まれ大阪育ちの僕からしたら、なんでわざわざ東京行かなあかんの?っていう考えがあって。

考え出したら、実際東京に行ったらどんだけ違うんやろ?って興味湧いてきて。1度東京行ってみよう!ということで、日曜日の仕事終わりに夜行バス乗って、美容室回るのを1ヶ月半、毎週続けてました。

-土田さん
色々見た結果、東京じゃなくていいって思って、次にニューヨークを探し始めました。でもツテもないし、労働ビザも厳しくて。

そのタイミングで、当時働いていた会社のツテで、フランスなら働けるって話がきたんです。働きながら生活できるなら絶対そっち方が良いと思って、パリに行くことを決めました。

-マックス
実際にフランスで働いてみて、どうでしたか?

-土田さん
僕は行って本当に良かったです。滞在期限があったから帰国したけど、本当は帰国したくなかったです。

-マックス
日本と違う部分はありましたか?

-土田さん
美容師としての”違い”っていうより、働き方が全然違いました。フランスでは、申請した営業時間以外は営業したらダメなんです。清掃業者も別にいてたり。

お客様から求められることにも、凄く差があります。日本だと細かくカウンセリングして、できるだけイメージを共有してからスタートしますが、フランスでは、「今日は短くしたい」だけとか。要望もかなりシンプルなことが多いです。

-土田さん
あんまり聞きすぎると、「それを決めるのもあなたの仕事でしょ」って(笑)「”短くしたい”って要望の中で、あなたのベストをどうぞ」という感覚を求められます。だから言語が出来なくても、最初からある程度は通用しました。

日本とは全く違う感覚が僕には合ってたし、これもアリよな!っていう新しい考え方が見つかりましたね。

-マックス
帰国後は、別の美容室で働いて、独立されたんですよね?

-土田さん
はい。フランスから帰国後は、新しい美容室に就職して、立ち上げから8年働きました。オーナーから運営をほぼ任されて、めちゃくちゃ自由にさせていただける環境でした。でも、だんだん自分がやりたい美容師じゃなくなってきてるな、と感じ始めて独立しました

-マックス
土田さんがやりたい”美容師”とは?

-土田さん
「ひとりのお客様を、最初から最後まで自分で対応して、お客様のことを深く知る」

前のサロンは4席あって、ほぼ僕のお客様で埋まることが多くて。そうなると、ひたすら切ることしか出来ない。お客様が帰られた後、アシスタントにその方の近況を伝えられたり。対応中も別のお客様の様子が気になるし、そういう美容師は違うと思ったんです。独立して、しっかりお客様と向き合える時間を作ろう、と。

-土田さん
物件は最初、ネットで探してました。でもいつ良いのが出るか、分からないじゃないですか。なので、たまたま近くを通りかかったタイミングで、HPをよく見てた渋井不動産に飛び込みで行ってみました。

その日に物件紹介してくれっていうよりは、「僕はこういう者で、こんな物件探してます。これからよろしくお願いします」のテンションで。

僕、ずっと「天満橋の大川沿い」限定で探していたんです。元々あのエリアがとても好きで、お店出すならココって思ってたけど、やっぱり中々無くて。そうこうしてたらマックスさんに、「エリア全然違うけど、農林会館に空室が出るので見に来ませんか?」って連絡もらったんです。

-土田さん
大阪農林会館は、建築物としても好きなので、せっかくやからと思い見に行って。そしたら、入った瞬間「良いな」と思いました。

観音開きの間口や、扉を開けた時、目に入ってくる大きな窓の感じ。大川沿いの店舗イメージも思い描いてたのがあったけど、この区画を見たときに、ここでお店するならこんな感じ!って頭の中に出てきたんです。でも、やっぱり大川沿いは諦めたくなくて、一回保留にしました。

その後、マックスさんに大川沿いの物件も紹介してもらったけど、改装費用の関係で諦めて。しばらくすると空きも出なくて、どうしようかなと。

それで改めて、妻と農林会館を見に来たら、「ここなら、毎日楽しそうに仕事してるイメージつくよ!」と言ってくれました。ロケーションは違うけど、空間やサイズ感も良いしな〜とプラス思考に考えて。この雰囲気は好きだったで、最終的に農林会館に決めました。

-マックス
理想の場所や働き方があったなかで独立して、実際どうでしたか?

-土田さん
それが、ありがたい事に、前のサロンからのお客様が8割くらい来て下さってるんです。オープンする時、チラシやネットで広告出そうかなとも考えたけど、新しいお客様を獲得できても、前のお店からのお客様が来てくれたときに断るようなことはしたくなくて

なので、どのくらい来てくれるかは分からなかったけど、広告は出さずに、お店がオープンしてから決めようと思いました。結果、ありがたいことに、たくさんの方に引き続き通っていただけてます。

-マックス
4年目の目標は?

-土田さん
この1〜2年は、自分の中で、広く浅くならない程度に色々と変えてみた部分があったんです。毎年出る新しい商品を色々試して、ずいぶん固まってきたので、これからは深くしていきたいなと思ってます。

あとは、お金も貯めようかなって思ってます。居心地はいつもの感覚で、でも、”自分もお客様もマンネリしないようやっていくためのお金“を貯めようと考えてます

改めまして、『カミノケキルトコ』3周年おめでとうございます。オーナーの土田さん、濃い経歴から独立のキッカケまで、たくさんのお話をありがとうございました。

まるで自分の家のリビングで髪の毛を切ってもらっているような、居心地の良いこの空間は、一度通うとやみつきになります。今後もさらなる展開が待っているとのことで、土田さんがお話されていた「変化」も楽しみですね。

以上、渋井不動産でした。

カミノケキルトコ
【住所】大阪市中央区南船場三丁目2-6 大阪農林会館 5階
【営業時間】11:00-21:00
【定休日】月曜日

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  • 『カミノケキルトコ』3周年おめでとうございます。

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