商店街のある生活
やってきたのは、大阪メトロ長堀鶴見緑地線・JR環状線『玉造駅』。周辺には老舗の飲食店から新進気鋭の専門店まで多種多様な店が点在している。
そんな『玉造駅』から徒歩7分、42㎡の1LDKがなんと月額7万円で登場したらしい。らしいというのは私自身も半信半疑なのだ。「安くて広いからといっても簡単には渋井ブログに載せませんよ」という気持ちがまだ残っているため「らしい」とつけてみた。
なんたって、梅田や心斎橋まで電車1本という交通の至便さも兼ね揃えた人気エリア。職場はキタ・休日はミナミという方でも、この交通網を知ってしまえば、ちょっとやそっとじゃココから引っ越そうなんて気は起きないだろう。
また、地下鉄の5番出口を出ると「玉造日之出商店街」がドーンと構えられている。本日の紹介物件は、この商店街を南に抜けてスグ。必然的に行き帰りはこのアーケードを通ることになるだろうか。
通りにはドラッグストアをはじめ、手作りの惣菜屋や激安と掲げた八百屋など衣食住を担う店が並ぶ。商店街北側から東へ1本入った「幸村ロード」には、バナナジュース専門店なる店も。今流行りなんだそうだ。バナナジュース。
※店舗などの詳細は玉造日之出商店街のHPをチェック
惣菜や野菜が売り切れていたり、バナナじゃなくてミックスジュースが飲みたいという場合は「デイリーカナート イズミヤ」もある。
こちら、ただのスーパーとあなどることなかれ。美容室やクリーニング店が入っていたり、ドコモ・バイクシェア(自転車シェアリング)などのサービスも充実したスーパー・スーパーなのだ。何を吸っているのかというツッコミは間に合っているのでスパッと流して欲しい。
※ドコモ・バイクシェアとは?
物件到着
そうこうしているうちに、目的の物件へ到着。1階の共用部はウォークスルー仕様で、オートロックなんてものはない。
まあオートロックであろうと無かろうと、今回紹介する部屋へ上がってくる者はそうそういないかと思う。
階段5階なので。
そう、当物件にはエレベーターがない。おまけにこの階段というのが、まあまあ大回りしながら上らねばならないのだ。ここに入居した暁には、アナタのふくらはぎが著しい発達を遂げるに違いない。
このままそっと踵(きびす)を返すという選択肢もあるが、苦労した先には必ずご褒美があると信じてみようじゃないか。
最上階独占部屋
辿り着いた先はワンフロア一戸の完全独立部屋。鉄骨造5階建ての最上階にあたる。
つまりは、最上階独占部屋なのだ。思っていた以上のご褒美ではないだろうか。この特権が手に入るなら、ふくらはぎくらい易易と差し出してしまいそうだ。
ガチャリと玄関扉を開けると、小綺麗な室内が出現。築36年を迎える1LDKは、リノベーションによりフレッシュさが保たれていた。この時点で、この部屋をブログに載せるのではなく、己が住もうかと公私混同し始める。
ちなみに廊下の左手に置かれた黒い物体は、引き戸のストッパーである“戸当り”だ。ゴキホイではない。
廊下に集約、水回り
では玄関に近いパウダールームから見ていこう。
洗面台は蛇口の伸びるシャンドレタイプ。洗濯機置場も室内と、階段の件さえ忘れてしまえば何も非の打ち所はない。
浴室にも年季は感じられない。少し汚れが残るのは、退去したてのタイミングというだけのこと。クリーニングが入れば清潔感も感じられるだろう。
なお、特筆する機能はついていない。湯の温度はお好みで調整してほしい。
トイレもシンプルスペック。ウォシュレットや便座ウォーマーが欲しいという場合は、ご自身で対策が必要。
LDK13帖
さて、メインのLDKへ。
先に間取りの詳細を明かしておくと、LDK13帖と6帖洋室が並ぶ1LDK。ゆとり十分な一人暮らしだけでなく、カップルの同棲でも快適にお住まいいただける。
キッチンはガス2口にグリル付き。揚げ物に添えられたレモンのようなカラーリングがアクセントだ。なお、私の背面には冷蔵庫がスッポリ嵌るスペースも確保されている。
エアコン(動作保証アリ)も備え付け。アーチを描く天井は、最上階ならではの形だ。弧の長さを求めがちな小学生の計算問題を彷彿とさせる。
窓の先のバルコニーは東向き。見ておこう。
東向きのため、洗濯物をカラッと乾かしたいならば午前中が勝負。最上階ではあるものの、しっかり屋根のついたバルコニーは嬉しいポイントだ。
背の高い建物が密接している訳ではないため、採光の心配はいらないだろう。白を基調とした部屋なので、例えビシビシの採光が差さなくとも室内の雰囲気は十分明るい。
再び室内へ。採光面は南。床にぼんやりと映る陽だまりがスポットライトのようだ。
では、最後に左手引き戸の先にある洋室を紹介する。
7帖洋室
ここは寝室になるだろうか。大きめのベッドも難なく置ける広さを有し、壁には飾棚までついている。花や絵画を飾ったり、間接照明を設置するのもいい。
また、睡眠が浅いという方にはアロマストーンを置くのもお勧め。素焼きの陶器や石膏のストーンにアロマオイル垂らして香りを楽しむもので、強い香りが苦手という方でも優しい香りが楽しめる。値段もお手頃で、無印用品では一時品切れだったのだとか。
そして、当物件唯一の収納がコチラ。正直言って、ハンガーポールも無ければ容量も不十分。
しかし洋室には7帖の広さがあるため、ワードローブや収納ラックも置けるかと思う。大は小を兼ねるとはよく言ったもので、広い部屋だからこそ収納力は十分補えるのだ。
洋室の窓も南向き。ベッドを窓際に配置すると、優しい陽の光が目覚まし代わりになるだろう。
では、おさらい。
天王寺区玉造元町から登場した42㎡の1LDKは、JR環状線・大阪メトロ長堀鶴見緑地線『玉造駅』徒歩7分。キタもミナミも電車1本で行ける利便性の高いエリアだ。
前述のとおり賃料は月額7万円(敷金ゼロ礼金1ヶ月)。立地や広さを鑑みても十分お値打ちなのだが、内装の雰囲気や最上階独占という条件など、階段5階というハードルの高さはあるものの、総合的に見てコストパフォーマンスは抜群。
誰もが羨む限定一室は早いものがち。ご内覧はお早めに。
【良かった点】
◎1駅2路線のアクセス、梅田心斎橋まで電車1本
◎最上階一戸の完全独立部屋
◎広さと内装、賃料のコストパフォーマンス
【気になった点】
△階段5階
△物足りない収納力