こんにちは、渋井不動産です。
写真を見てお分かりの通り、本日やってきたのは天王寺。右手に見えるガラス張りの建物は日本一の高層ビル『あべのハルカス』。そして左側の建物は、アパレルショップや雑貨屋などが多く店を構える『天王寺ミオ』。
ここには私鉄・地下鉄の各線(大阪メトロ谷町線・御堂筋線・JR大阪環状線・阪和線・大和路線、近鉄南大阪線、阪堺電気軌道上町線)が集結しており、交通アクセスの良さなら大阪でもトップクラス。全てを含めると毎日約80万人もの人々が乗り降りしているんだとか。
先ほどのポジションから谷町筋に沿ってムーンウォークすること約12分(普通に歩けば8分ほど)、物件近くに到着します。ちなみに、谷町筋線「天王寺駅」の7号出口からは徒歩5分ほど。
交通量の多い谷町筋を歩くので、夜道のひとり歩きも安心かと思います。
物件近くでは、100円ローソンとファミマがしのぎを削り合っています。あいにく近所にはスーパーがないので、食材などの買い出しはMIOの中にある「ハーベス」でどうぞ。100円ローソンでもある程度は揃うかと思いますが。
さて、こちらが本日紹介する物件。
所在は天王寺区大道一丁目。コンクリート打ちっ放しの無骨な外観が一際目を引く、1986年に建てられた3階建てのRC造です。
先に言っておくと、当物件は高井不動産からのお届け。その賃料はなんと月額25万円(ガス・水道代込)。そして間取りは81㎡の2SLDK。いくらガスと水道代が込みとは言え、広さだけを見ると高過ぎる賃料設定です。
しかし、ただ賃料が高いだけではありません。希少価値という面でも高井不動産なのです。ダイヤモンドは珍しいから高いんです。それと一緒です。では、その全貌をご覧ください。
NOT玄関
扉を開けると、綺麗に整列されたスリッパ達が迎え入れてくれました。
一見すると、ここが土間のように思えますが、実は違います。そう、ここはまだエントランス部分に過ぎません。
というのも、2階から先は別住戸となっており、この階段から先は2階に住む方の専有部分。好奇心から上りたくなる気持ちも分かりますが、そこはグッと堪えましょう。
というわけで、あなたの専有エリアとなるのは写真右手の玄関を開けたところからです。それでは参りましょう。
ここからが本番です。
当物件はフルリノベーションほやほやですので、室内は非常にフレッシュな状態。廊下の素材は無垢っぽいですが、あくまでも無垢っぽいフローリングタイルです。
最後の間取り図でもご確認いただければと思いますが、廊下の突き当りには洋室①、土間左手にはシューズボックス、左奥の引き戸はLDK。そして廊下右手前側には収納、その奥には水回りといった並びです。
シューズボックスと収納の容量は申し分ないので、まずは水回りから見ていくことにします。
水回り
こちらが脱衣所。
洗面台はシャンドレタイプではないので、朝シャンの難易度はやや高め。ガラス戸の向こうで浴槽が透けていますが、一旦無視して洗面台向かいのトイレを確認しておきます。
トイレもご覧のピカピカ具合。
ウォシュレット付きで何の文句もない逸品です。
そしてバスルーム。
バスタブに追い焚き機能はございませんが、浴室暖房・冷房は完備。服を脱ぐのが億劫になる真冬でも、入浴前に暖房のスイッチを入れておけば快適快適。また、送風機能も付いていますので浴室乾燥機としてもお使いいただけそうです。
それに加えて大きな窓も特徴的ですね。
窓の向こうはちょっとしたバルコニー。全開にしておけば半露天風呂のような気分を味わえます。
もしも長湯してのぼせてしまっても、すぐに外気に触れられるのは嬉しいですね。ただ、このバルコニーは2階のバルコニーから丸見えなので、外に出る際は要注意です。
ここで不可解なポイントを発見。
バスルームの中にもう一枚扉が設けられているのです。ひょっとするとサウナか何かでしょうか。いかんせん月額25万もする高井不動産ですから、そのぐらいなきゃ割に合いません。
まさかのシャワールームです。
思ったことを率直に言わせてもらいます。
コレ、要りますか?
これほど必要性を感じないものも珍しいですね。浴槽とシャワールームが共存して良いのは銭湯だけだと思っていました。シャワールームを作るぐらいなら、もっと広々でゴージャスなバスルームを作れたのではないでしょうか。
とはいえ、二人同時にシャワーを済ませられると考えれば、これはこれでアリなのかもしれません。そんなシチェーションがあるのかは知りませんが。
洋室①
さて、続いては5.5帖の洋室①。
真っ白な壁と床ですから、私的には天井も真っ白にしてほしかったところ。ちなみに当物件はSOHO利用もOKですので、お子さんのいるご家庭であれば子供部屋に、そうでないご家庭であれば趣味部屋やアトリエなんかにどうぞ。
クローゼットの容量も十分ですね。
最初から4つのスペースに区切られているので、使い勝手も良さそうです。
LDK17.5帖
それではお待ちかね、物件のメインとなる17.5帖のLDKです。
ヘリンボーン柄に敷かれたフローリングタイルがシャレオツな雰囲気を演出しています。わざわざ言うまでもありませんが、西川きよしのご婦人ではございません。それを言うならヘレンです。肘をぶつけて痺れるところではございません。それを言うならファニーボーンです。
これといった特徴のない雰囲気ですが、形状が個性的なので、レイアウト次第で唯一無二の空間を創り上げることができます。写真正面には中庭もスタンバイ。
角度を変えて。
ダイニング側には計8灯のスポットライト。首の角度次第で表情豊かな空間を創り上げることができます。そしてキッチンのスペックはIH3口に魚焼きグリル。シンク・調理スペースともに広々と確保されているので、日頃のお料理も捗ります。
ちなみにキッチン横の窓は南向きですが、いかんせん外の天気が曇りだったので、晴れた日の日当たりについては未知数です。が、決して悪くはないと思います。
そして写真右手側にはちょっとした階段がありますね。あそこは洋室②に続きます。
洋室②
洋室②は約8帖。ご夫婦の寝室にいかがでしょうか。
床は派手に転んでも致命傷を免れるクッションフロア。また、梁が突出して低いので、頭をぶつけても大丈夫なようにコーナーガードが付けられています。
今さらですが、物件全体を通してエアコンは一台もございません。入居後のコストはそこそこ掛かりますが、快適な暮らしのために何とか捻出していただければと思います。
ベッドでゴロゴロしていて猛烈な睡魔が襲ってきたとき、歯を磨くために洗面台のある脱衣所まで行くのって結構面倒ですよね。分かります。
その思いを汲んでか、この洋室には洗面台が備え付けられていますので、就寝前や寝起き直後の歯磨きもここで済ませられます。
さて、これにて室内は一通り見終えたのですが、はっきり言って物足りません。このクオリティーだと、高くてもせいぜい15万ぐらいでしょう。とても25万も払う気にはなれないのが本音です。
しかしこれで終わるわけにはいかないので、他の物件と差別化できるポイントをいくつか箇条書きで記しておきます。
・楽器の演奏可
・猫、大型犬の飼育可
・事務所利用可
・賃料にガス代、水道代込
取り立てて言えるのはこのぐらいでしょうか。事務所利用がOKな物件は数あれど、大型犬の飼育や楽器の演奏が許されている物件というのはそう多くありません。が、それでもまだ物足りません。
であれば、もう少し細かい部分に着目してみましょうか。
キッチンの前には、あれば何かと便利な床下収納。
そしてこちらにも。
パカリ
あれ?
何でしょうかここは。床下収納にしては大袈裟ですね。
少し怖いですが、覚悟を決めて下りてみます。
地下ステージ
階段を下りてみると、そこは怪しげな雰囲気の地下ステージ。コンクリート特有の、鼻にツンとくる粉っぽい香りが漂っています。
ここの広さは約8帖で、そして同じような空間があともう2つ用意されています。人に見られたくないいかがわしいコレクションなどは地下に隠しておきましょう。2SLDKの“S(サービスルーム)”がこれに該当します。
また、地下室の天井高は僅か145cm程しかないので、立って歩くのはミニモニでも苦戦します。空調設備もありませんし、居住スペースにするのはさすがに現実的ではありません。
地下があるというだけでテンションも上がりますし、希少価値もうなぎ上りです。
が、ここで懸念されるのは浸水などの水害。
大阪市が発表する水害ハザードマップ(※)によると、寝屋川流域(寝屋川・第二寝屋川・平野川・平野川分水路・古川)が氾濫した場合、0.5~1m未満の浸水被害が想定されています。なお、浸水時の損害については何の補償もございませんので、万が一のために保険には加入しておきたいところです。
※天王寺区水害ハザードマップ↓↓↓
https://www.city.osaka.lg.jp/kikikanrishitsu/page/0000300831.html
そういえば・・
私としたことが大事なことを言い忘れていました。
物件向かって左側にはこのような引き戸があるのですが、勘の良い方はもうお分かりでしょう。
ガレージ利用可
そこは現状倉庫となっているのですが、ガレージとしてご利用いただくことも可能です。その際、入り口部分の工事費用は入居様負担となりますので予めご承知おきを。
ちなみに寸法は、入り口の高さが約170cm,幅が約240cm、奥行きは約510cmほど。
上記の数字は端数を除いてある程度少なめに見積もっていますが、いかんせん入り口が低いので、ハイエースやアルファードなどのワンボックスカーを駐めるのは厳しいかと思われます。一般的なセダン車であれば難なく駐車可能ですので、ご参考までに。
ガレージ奥の窓を開けると中庭に続く階段。
それでは、最後に中庭を紹介しておさらいに移るとしましょう。
中庭の様子がこちら。
今は殺風景ですが、ガーデニングなどお好きに彩っていただければと思います。
洗濯物もここに干すことになるでしょうか。ちなみに洗濯機置き場もここです。ちょっとした屋根に守られてはいるものの、あまり高価な洗濯機は置きたくないですね。
それではおさらい。
本日紹介したこちらの物件は81㎡の2SLDK。JR環状線「天王寺駅」から徒歩8分、谷町線の同駅から徒歩5分ほど。天王寺区は大道一丁目からの登場です。
繰り返しになりますが、賃料はガス・水道代込の月額25万円。そして敷金礼金はZERO。
高い賃料は、フルリノベーションほやほやの美しい室内はもちろん、SOHO利用・ペットの飼育(大型犬・猫可)・楽器の演奏も可能という間口の広さと、地下&車庫付きという希少価値の高さゆえ。
お金の使い道に困っているブルジョワの皆さま、面白味のある希少価値の高い物件で優雅な生活はいかがでしょうか。
まとめ
【良かった点】
・フルリノベーションほやほやの美しい室内
・SOHO利用可
・大型犬・猫の飼育可
・楽器の演奏可
・駐車可能な倉庫付き
・珍しい地下付き物件
・敷金礼金ゼロ
【気になった点】
・エアコンなし
・災害時、地下の浸水被害が懸念される
・車庫で利用の場合、工事費用は入居者負担
・洗濯機置場が外
・シンプルに賃料が高い