真田山公園
ここは天王寺区の『真田山公園』。この辺りは大阪冬の陣で活躍した真田幸村の古戦場でもある。たくさんの遊具はもちろんのこと、野球場やテニスコートが設置された非常に大きな公園だ。また、園内の『大阪市立天王寺スポーツセンター』ではプールやアイススケート場も完備。
本日紹介する物件はこの公園のスグ裏手。歩いて5分も掛からないポジショニングなので、朝はジョギング、休みの日なんかはサンドイッチ片手にピクニックなんてのも悪くない。早速物件に向かいたいところだが、周辺の雰囲気を掴んでもらうためにもう少し散策してみよう。
真田山公園北側の道路には、アスファルトではなく風情ある石畳が敷かれており、これは車やバイクがスピードを出し過ぎないようにするための仕掛け。つまり、子ども達が安全に通行できるように工夫がなされているのだ。とはいえ、バイク乗りからすればハンドルを取られるかもしれないとビクビク走ることになるので、一概に「安全」とは言い切れないのかもしれない。
物件所在は天王寺区真田山町。最寄り駅は各線「鶴橋駅」で、徒歩5分ほど。
目当てのマンションはこの玉造筋沿いに建っており、夜でも比較的明るく、車通りや人通りもあるので、か弱い女性も安心して帰路につくことができそうだ。
まず第一の関門はこの階段。見ての通り結構な段数だ。棋士である羽生善治プロの段位は「九段」、極真空手創始者の大山倍達総裁でさえ「十段」だが、この階段にいたっては16段だ。
冒頭からこんなことを言うのも気が引けるが、妊婦さんやご老人、足の不自由な方への配慮がまるで感じられない。バリアフリーの精神が欠落していると言ってもいいだろう。決して私が楽をしたいわけではないということはお間違いなきよう。
まぁいい、ここで小言を言っても仕方がない。続けよう。
豪華なエントランス
階段を上ってオートロックを抜けると、まるでホテルのフロントを彷彿とさせるエントランスホール。配色だけを見ると何だか毒々しいが、住人同士の談笑スペースとしては随分と豪華な仕上がりだ。
私も住人のフリをしてソファに腰掛けてみたのだが、フカフカで座り心地は満点。泥酔して帰ってきたとしても、ここでは寝ないようにくれぐれも注意してほしい。
前言撤回
B1階で降りると、そこは立体駐車場の入り口に繋がっていた。
先ほど見た階段の横である。つまり、ここからならあの階段を使わなくても自室に直行できるというわけだ。さっき「バリアフリーの精神が欠落している」などと少し蔑んでしまったが、ここで撤回させていただきたい。いいヤツじゃないか。
ちなみに、駐車場の空き状況については流動的なので、車をお持ちの方は一度お問い合わせいただければと思う。
ワンフロア2戸
ここまで来るのに随分と時間を使ってしまったが、2階に住戸はふたつのみ。どうあがいても角部屋になるという気の利いた設計だ。そもそも、このマンションは13階建てでありながら、総戸数はたったの20。このマンションに住みたいと願っても、そのチャンスはなかなか巡ってこないのだ。
そして相変わらず派手めな配色の共用部だが、肝心なのはその中身。それでは行ってみよう。
玄関土間には背の高いシューズボックスがスタンバイ。スニーカーマニアも納得の収納力だ。正面の棚には、骨董品や思い出の写真なんかを飾りたくなる。
既にこの時点で「ええ部屋感」に溢れているが、さらにテンションを上げてもらうために、まずは物件のメインとなるリビングをご覧いただこう。
リビング13.5帖
こちらは13.5帖のリビング・ダイニング。
艶めいた飴色のフローリングから、洗練されたゴージャスな印象を受ける。温かみのある電球色の照明は、飴色フローリングとの相性抜群。ちなみに、あの照明の奥にはビルトインエアコンがあるのだが、あいにくながら使用不能。腕に自信のある方は修理を試みても良いかもしれない。
グイッと折り上げられた天井には昼白色の電灯が採用され、サイドの間接照明があざとい光を放つ。
私がとやかく言うよりも、写真をじっくりと味わっていただいた方が良いかもしれない。ズドンとキレイな長方形をしているので、家具のレイアウトイメージも掴みやすいのではないだろうか。
そしてよく見てもらうと分かるが、テレビのアンテナコンセントが収納カウンターのちょうど近くにあるので、このカウンターをテレビ台として使うというのもひとつの手だ。
ゆとりある天高
残念ポイントを挙げてみたが、それをも覆すのがこの天井高。
その高さなんと2.7メートル。天井が高いというだけで、一気に開放感が生まれるし、ペンダントライトやシャンデリアをぶら下げても圧迫感がない。
しかし天井が高い分、電灯交換の難易度も高い。きっとあのチェ・ホンマンでさえ苦戦するだろう。一家に一脚、脚立は必須である。
緑のカーテン
何より、私が最も心を掴まれたのはこのビュー。マンション共用部に植えられた植栽がこの階まで伸びている。これほど間近で緑を感じられるのは、低層階ならではの魅力かもしれない。心なしか視力が0.3ほど良くなりそうだ。
いかんせん2階なので、周辺建物からの視線が気になるシチュエーションもあるかもしれないが、この植栽が見事にその視線を遮ってくれる。広報部おまつの言葉を借りるなら“緑のカーテン”といったところか。
しかし手放しで喜ぶにはまだ早い。
墓地ビュー
というのも、葉っぱの奥で墓地がチラリしていることがお分かりいただけるだろうか。これは気になる人にとってはとことん気になるポイントだろう。さっき、植栽が周辺建物からの視線を遮ってくれると言ったが、ひょっとすると、こちら側から墓地が見えないようにするための配慮だったのかもしれない。
墓石の灰色、そして植物の緑。そのコントラストが、まるでプロレスラー三沢光晴のタイツを彷彿とさせる。熱狂的なプロレスファンなら、きっとこのビューだけで涙を流すはずだ。
リビングからキッチンが目に入らないので、多少キッチンが散らかっていても気兼ねなく友人を招待できる。ひとつ心配なのが、ここには空調設備がないため、調理中の熱気が籠もってしまいそうなこと。水分補給は忘れずに。
スペックはガス3口に魚焼きグリル、シンクと調理スペースも広々と確保され、収納にも大変ゆとりがある。使い勝手としては申し分ないが、「快適か?」と聞かれればそうとも言えないかもしれない。
8.5帖洋室
さて、続いては8.5帖の洋室。これまた飴色のフローリングが美しい。寝室として使うことになるだろうが、ダブルベッドを置いても十分余裕が生まれる。余ったスペースには、仕事用のデスクや趣味スペースを設けると良いかもしれない。
今さらだが、当物件の間取りは69㎡の1LDK。もう一度言う、69㎡だ。一般的な3LDKがスッポリと収まる面積の1LDKだ。
また、三沢タイツのバルコニーとは別に、こちらにももう一面バルコニーが。出てみよう。
直射日光は望めないが、物件近くの府立高津高校硬式野球部全員のユニフォームを干せるぐらいの奥行きがある。大袈裟だろうか。ま、どっちのバルコニーに洗濯物を干すかはあなたにお任せしよう。
※高津高校硬式野球部:2021年現在で総勢44名(※高津高校公式HP参照)
洋室にはクローゼットがふたつ。当物件で衣服を収納できるのはここぐらいなので、広さに対して収納力は弱めと言えるだろう。夫婦・カップルで仲良く半分こして使ってほしい。
そして写真左手に注目してほしいのだが、実はあそこにもバルコニーがある。そんなにバルコニーはいらないから収納をもう少し充実させてほしかったのが本音だが、一応見ておこう。
三面バル
ちっちゃ。
見ての通り大変小ぶりなので、バルコニーとしてはほぼほぼ機能しない。なので、ここはセーブポイントとして活用してもらえればと思う。
それでは、いよいよ紹介も終盤戦。最後は生活を送る上で欠かせない水回りをチェックしておこう。
水回り
まずはトイレから。
お便器そのものは極めてFutoo!!だが、ウォシュレット付きで、簡易手洗い場も完備。うっかり手を汚しても、その場でサクッとひと流し。おっちょこちょいな旦那さん・彼氏さんも安心の設備だ。
※Futoo!!:普通に良い。
ワイド洗面
洗面台は二人並んで歯磨きができるほどにワイド。しかしシンク自体は随分と小ぶり。また、蛇口が伸びるシャンドレタイプではないので、朝シャンの難易度は高めだ。
おそらくだが、洗面台の上は彼女さんや奥さんの化粧品や美容液、ドライヤーやヘアアイロンで埋め尽くされる運命だろう。
天王寺区真田山町から登場した69㎡のビッグ1LDK、いかがだっただろうか。備え付けの空調設備が使えないというハンデを背負っているものの、開放感のある高い天井と飴色のフローリング、そしてリビングから見える“緑のカーテン”が物件の魅力は二倍にも三倍にも引き上げてくれる。
敷金礼金はともに1ヶ月ずつ、賃料は共益費込の月額12.6万円。
最後になったが、当物件は小型犬or猫一匹に限りペットの飼育が可能。愛するパートナー・ペットとともに、新しい生活をスタートできる贅沢な一室が募集開始だ。
まとめ
【良かった点】
・69㎡の1LDKという振り切った間取り
・開放感ある2.7メートルの天井高
・緑を間近に感じられるリビング
・1418サイズのゆとりある浴槽
・三面バルコニー
・ペットの飼育可(小型犬or猫1匹)
【気になった点】
・植栽の間から墓地が見える
・備え付けの空調設備が使用不能
・広さに対して収納が少ない
・共用部の配色が毒々しい
お問い合わせは渋井不動産まで。
(物件番号:84019)
※誠に勝手ながら、日・祝日は定休日とさせていただいております。悪しからずご了承くださいませ。