西天満の閉ざされたワンルーム。

閉ざされたエントランス

中世に大活躍した閂（かんぬき）が今もなお現存するのが、ここ西天満。
ただこの屈強そうな門戸は、実際には使用しない。その右手にある小さな扉がご利用いただけるエントランスだ。ちなみに小さい方は番号入力式のオートロックなので、なんなら閂より頼りになるだろう。
じゃあこの閂はいったい何のためにあるのだろうか。一筋縄ではいかなさそうな、「ただならぬ雰囲気」の演出だろうか。

アングラ感

エレベーターもあるのだが、本日ご紹介の部屋が2階ということもあり、階段で向かう。
3つ目の穴が空いた階段が、なんとも言えないアングラ感を醸し出している。

マンションなのに引き戸

こちらが玄関。
まさかの引き戸。マンションなのにこの手の玄関は珍しい、というか見たこと無い。扉の向こうに見えるOSB合板が、ひとクセもふたクセもありそうな室内を期待させる。ちなみにワンフロア一戸だ。

カラカラと扉を開けると、土間が無いことに気づく。
自身で線引きをして土間を設けなければ、部屋中土まみれになってしまうのでご注意を。

室内は15帖のワンルーム、広さは充分だ。
奥はL字に折れていて、ベッドは隠せそう。ただその場合、皮肉にもエアコンはそっぽを向いているので、寝るときにガンガンの効き目が欲しいなら物足りない可能性がある。

角度を変えてみる。
すると、部屋の中心に閉ざされたサムシング。恐らく水回りだろう。

やはり。
左手のトイレは、扉が扉だけに室内に音漏れするぐらいしか問題は無さそうだが、右手はよく見ておく必要がありそうだ。

独立洗面台と、ブロックで作られた洗濯機置場。
配管が剥き出しなことは置いておいて、収納力がネック。生活感を出したくないという方はいいだろうが、大半の人は自身で棚を設置する必要がありそう。

そしてコチラ。
浴槽の手前にまたしても洗濯機置場。ただ、ここに洗濯機を置いてしまうとそもそも入浴できないし、排水の穴も塞がれている。恐らくこのスペースは脱衣所。
浴槽もこの脱衣所も含め後付け感がすごい。「なんとしてでもここに住みたい」という、そんな強い意気込みがそれらから伝わってくる。

入浴注意

もう少し寄ってみた。
ゆったりとしたバスタイムは期待できないし、電気のスイッチもすぐそこにあったりするので、シャワーを振り回すと大惨事になりそう。風呂なのに周囲を濡らさないよう配慮しないといけないのは、市内広しと言えどもこの物件ぐらいだろう。

こちらキッチン。
OSB合板に囲まれた、なんとも男くささ漂うキッチン。ガスなら壁を焦がしてしまいそうだが、安心のIHが搭載されている。

さぁそれでは最後に、この部屋の大きな特徴である左手の窓をご覧いただく。
なんとこの窓

FIX窓

開かない。
まさかのFIX窓。なのでこの部屋はバルコニーが無く、部屋干しオンリー。しかも、日当たりはなかなかに悪い。その理由は次の写真を見てほしい。

ハイウェイ横

当物件の眼の前に、阪神高速が走っている。紹介の部屋は2階なので、日差しが完全に遮られてしまうのだ。
ただ不思議と、車の走行音は室内にほとんど聞こえない。

2階なのにアングラな西天満ワンルーム。
独特の水回りに日当たりなど、住みやすいかと言われれば返答に困る。ただ、こんな物件が他にあるかと言われれば、他にはない。
普通の部屋では物足りない、希少価値に住むというロマンを求めている方にこそチャレンジしていただきたい一室だ。ちなみに、堺筋線「北浜駅」まで徒歩5分。賃料等はチャレンジしやすい条件で募集開始しているので、気になる方はお早めにご連絡を。
お問い合わせは、渋井不動産まで。
（物件番号：78361）