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ごきげんよう。渋井不動産だ。お盆という真夏の風物詩に世間が全力で巻き込まれて行く中、そちらはいかがお過ごしだろうか。

渋井不動産は渋いので、まだまだ絶賛営業中だ。安心してくれ。

そんな本日、土佐堀のとある分譲マンションから、大人気「広すぎたワンルーム」を仕入れてきた。

それでは早速、解説していこう。

まずはエントランス。見たところ天井はぶち抜かれ、床には広いコンクリート土間が敷かれているようだ。

この雰囲気なら、部屋はさぞかし渋いリノベーションが施されてることが期待できる。

「壁は塗装で仕上げられ、床は無垢材フローリング、天井にはアンティークなアイアンの照明が搭載されているぜ、ヨロ。」

今日は、そんな渋い空間に出会えることだろう。

その期待は、裏切られたようだ。

何も無いじゃないか。

コンクリート土間の玄関に「いいね!」としたところ全部土間だった。

そんな感じだ。

無垢材のフローリングなど見当たらず、塗装仕上げを期待した壁に関しては、もはや仕上げてない。

そう、これは世間一般的に言う「スケルトン状態」というものだ。建物が骨格まで丸見えにされた生のSRC空間で、生パスタや生チョコなんかと同じ要素を持った空間である。

(RCとは:建物構造の種類。SRCは鉄骨鉄筋コンクリート造でシッカリしていて、RCは恐らくプラスチック製か何かでこれもシッカリしている。)

「天井ぶち抜いたまんまパターン」はよくあることで、渋井不動産のオフィスもちょうど同じ感じだ。

が、本日は「住める」物件であると聞いている。そのため、全部土間のここに「住めるのか?」という疑問を抱くことは自然の流れだろう。

おやおや。住めるか住めないかの瀬戸際に、渋いアートを見つけてしまった。

モチーフが何かは定かで無いものの、未完成感が渋く、妙な世界観を感じることができるアートだ。

ちなみにここは大阪ということもあるので、お好み焼きがモチーフである可能性は非常に高い。

偶然にもアートと出会ったためか、先ほどまでは「普通スケルトン」だった空間が、「渋井スケルトン」に感触が変わったことは言うまでもないだろう。

さらにこのスケルトン空間は、ここから一気にその渋さを加速させることになる。

それではここから、コンクリートの箱に搭載された渋い水回り設備を紹介しよう。

住めるか住めないかは、ここから先を見てから決めて欲しい。もし、あなたがここで「住める」と判断した場合、その瞬間にここは「スケルトン」から「スメルトン」になる。

スケルトンに住むという、新しい価値観の創造だ。

まずはこちら。

水色のタイル壁から突出した大きな長方形のシンク。

キッチン?なのだろうか。やや見慣れない光景なので、もう少し寄ってることにしよう。

寄ってみたところ、やっぱり見慣れずだった。

(「見慣れず」とは:見慣れないこと。ラ行下二段活用の動詞「見慣る」の未然形である「見慣れ」に、打消の助動詞「ず」の連体形が付いた形。)

ツッコミ方に困るレベルの見慣れずだが、解決の糸口は右側の蛇口にあるようだ。

” Smile…pass it on! “

渋井英語辞典では「笑顔で渡そうぜ!」という意味だと解釈するが、一体何を・・・。逆に謎が深まってしまったので、裏側を覗いてみることにしよう。

こちらがその裏側。

謎の深まり方が加速している感は否めないが、順を追って見ていこう。

左が先ほどの謎の設備で、中央奥がお風呂、右側が鏡を搭載した棚だ。

(お、お風呂?!)

早速左の謎から説いていくが、もうこれは「わからない」というのが正解かもしれない。

ひねる部分が多すぎる。

よく見てくれ。温度調節するヒネリは足元にあるし、左のパイプに関しては「根本でヒネったあげくに先っぽでもヒネる。」というよくわからない状態になっているでは無いか。

ちなみに一番右の蛇口をヒネったところ、凄まじい勢いで水が出たことをお知らせしておく。他の蛇口はヒネっていないため、例えば「真ん中はオレンジジュースが出てくる。」という可能性は無きにしもあらずだ。

ちなみに、裏側から覗いた光景はこんな感じだ。見慣れず。

さて、ザ・ジャグチズの紹介が終わったところで、落ち着いて見直してみよう。筆者はこの写真になぜか違和感を覚えてしまうのだが、いかがだろうか。

左側がジャグチズ、真ん中がお風呂、右が棚だ。

なんだろう、この違和感は。

ジャグチズが見慣れずであることは解説済みだが、妙な違和感が奥のほうから伝わってくるぞ。

こいつだ。

お風呂さん、なぜこんなところに・・・。

「ガラスばりのお風呂」なんかはたまに見るが、「ガラスばられてないお風呂」は極めて見慣れずである。なんというか、コレを見た時は「もはやデザイナーズマンションより格好良いのでは?」という錯覚に陥ったぞ。

まぁとりあえずお風呂が搭載されているということだから、住めそう感が高まったことは間違いないだろう。

恐らく読者の方は、ジャグチズを見た時点で「あ、元々なんかのお店だったのかな?」と思ったことだろう。その感覚は決して間違っていないだろうし、筆者も恐らくそうだと感じている。

しかしだ。お風呂があることによって「ここに住める」わけだから、

「ここはめちゃくちゃ希少価値の高い居住空間である。」

ということも、否定できない事実なのである。おわかりだろうか。

しかもトイレに関してはハイグレードなタンクレスシステムトイレを搭載済みだ。

どうだ渋いだろう。

いかがだろうか。

ほぼスケルトン状態の物件に居住用水回り設備を搭載した「スメルトン」は、渋めのアートも搭載した広すぎワンルーム最新作だ。

賃料は共益費込10万円。現状のまま引渡しとなるため、バイタリティに富んだ冒険家にオススメする。

ぜひ、お盆の渋滞中にでも検討してくれ。

Smile…pass it on!
Thank you.

 

以上

賃料 共益費 敷金 礼金
10万円 0円 20万円
所在地 最寄駅 完成年月 構造
大阪市西区土佐堀3 阿波座 昭和62年11月 SRC造15階建
間取り 専有面積 バルコニー 物件種別
ワンルーム 52.46㎡ 北向き 分譲賃貸
所在階 総戸数 エレベーター 駐輪場 駐車場
3階 116戸 有り 有り 有り

シェア
  • 土佐堀の広すぎたワンルーム「アートスメルトン」は、10万円。
  • 西区

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