かつて水都として繁栄した、大阪の街を色濃く感じるエリアです。
土佐堀川や木津川、道頓堀川に囲まれた立地は、流通の要として居を連ね、戦後は問屋・卸業者が集まる商都に発展いたしました。
戦前には大阪市の重要な官公庁が大阪市西区にならび、その後御堂筋の開通によって現在の大阪市内のレイアウトが形成されたのです。
西区の中央に位置する靱公園も、戦前は街路樹・建材の人工林として使われ、戦中は航空機の発着場でしたが、現在では丁寧に作られたランドスケープが美しい憩いの場所に昇華されています。
心斎橋・なんばエリアにほど近い立地にも関わらず公園や緑地帯が多く、住み心地のよさ・利便性においては他の地域にはない特色と言えるでしょう。
かつて戦国時代に伊達家が所有していたことから、その地名になったと言われています。
(伊達の読みを音読みにするとイタチとなる。)
実は、今回記事を執筆している私自身もこの立売堀に住んでいます。
新町と阿波座に南北を挟まれた場所ですが、前述の伊達家の由来を聞いてからこの住所に愛着が湧きました。
そんな立売堀の一番西側、木津川の側で1974年11月に竣工したマンションを本日ご紹介いたします。
阿波座セントラルハイツ
・築年月:1974年11月
・総戸数:180戸
・所在地:大阪市西区立売堀六丁目
・構 造:SRC造11階建
・施 主:東光商事株式会社
・施 工:鹿島建設株式会社
・管 理:三菱地所コミュニティ株式会社
・交 通:大阪メトロ中央線・千日前線「阿波座」駅 徒歩4分/大阪メトロ長堀鶴見緑地線「西長堀」駅 徒歩6分
弊社HPをご覧の皆様の中には、リノベーションの素材として、築年数が経過したマンションの購入を検討されている方もいらっしゃると思います。
共用部が清潔か否か、また定期的な修繕の有無などをキチンと確認されることも大切です。
大切な自転車を置いておくこともできるほど、大きく取られた土間部分。框(かまち)からすでにヌクモリティを感じさせる無垢材がふんだんに使用されています。
Designed by Teruhiro Yanagihara
柳原 照弘
1976年香川県生まれ。デザイナー。
2002年自身のスタジオを設立。デザインする状況をデザインするという考えのもと、国やジャンルの境界を超えたプロジェクトを手がける。クリエイティブディレクターとして家具ブランド KARIMOKU NEW STANDARD、革小物ブランド TYP/Morpho、陶磁器ブランド 1616/ arita japan、佐賀県とオランダ共同の有田焼プロジェクト2016/ 等の国際的なブランドの立ち上げに参加。
THREE、FIVEISM by THREE、JINS、竹尾淀屋橋見本帖等、店舗設計も多数手がけるデザイナーが、本物件のリノベーションを担当いたしました。
西区の築古分譲マンションでは珍しく、70平米を超える面積に出会い、そしてスケルトン状態から組み立てました。
当初はコの字を描くワンルームが完成し、その後お子さんの出産や暮らし方の変化に伴い、現在の1SLDKに間取りを変更いたしました。
今でこそ主流になったステンレス仕上げのシステムキッチン。施工当時は珍しく、今見ても無垢材とのコントラストが新鮮に感じます。
憧れていた大ぶりなダイニングテーブルも、大きなカウチソファも飲み込めるリビングの広さは18.5帖。
また、写真奥に収納を組み立てていただければ、天井に施したカーテンレールで目隠しをすることも可能です。
気になる価格は2520万円。
金利0.7%の35年ローンを組むと仮定して、簡単なシミュレーションをしてみると、月々の返済額は7万円少し切るぐらい。そこに管理費・修繕積立金を含めても、月々9万円弱です。
また、竣工当時には雑誌「Pen」にも掲載されました。
既存の内装に新しいエッセンスや内装工事をプラスして住んでいただいても◎。
内覧は随時可能となっております。ご予約はお電話、もしくはメール・LINEにて承ります。
ぜひ、ご検討くださいませ。