交差点の看板が示す通り、本日の舞台は中央区淡路町だ。紹介の物件はこの交差点を左折してスグのところにある。最寄りの堺筋線「北浜」駅から徒歩4分。通勤にも便利な立地である。
そしてこの貫禄を感じるエントランスホール。壁のレンガはポマードでも塗ってんのかと思わせるほどのテカりを放つ。
さぞかし「今日はどんな部屋を見せてくれるんだろう」とワクワクしているだろうが、あいにく本日紹介するのは住居ではない。
事務所です
Viewtiful(いい眺めだ)
玄関ドアを開けた瞬間、仕上がりまくった空間に驚かされる。
そう、本日紹介するのは事務所だ。写真左手のカウンターであくせく働くスタッフの姿が目に浮かぶ。8人ぐらいならゆとりを持って横並びできるだろう。
もはやここまでの仕上がりを見せられると、私がどうこう言うよりも写真を見ながらイメージを膨らませてもらったほうが話が早い。
この写真はカウンターで仕事をする社員目線。「社長、おはようございます」のビューだ。
もちろん事務所なので土間はないが、そもそも土間が似合う内装でもない。あしらわれたレンガがブルックリンを彷彿とさせる。レンガを小突いてみたところ感触がスカスカだったので、おそらく本物のレンガではなく「ブリックタイル」と呼ばれるものだろう。
言うなれば、ブリックリンスタイルな事務所だ。
10坪
事務所スペースは概算で約10坪ほど。帖で換算すれば約20帖といったところだ。
コンクリートが露わになった壁と天井、梁の重厚感に心がくすぐられる。コンクリートのヒンヤリ感と暖かみのある照明がナイスコンビネーション。この空間なら億単位の商談もうまく進むはずだ。
床に敷かれているのは黒ずんだ無垢、ではなくフロアタイル。そりゃそうだ。土足でウロウロする事務所に無垢材なんか使ってられない。
採光口は玄関横の小窓と、写真では見切れているが左側にある小窓のみ。日当たりはゼロなので真っ昼間でも照明は必須。だからとて落ち込むことはない。そもそもバッチバチの日当たりが似合う空間でもないだろう。
太陽すらも拒絶するほどダーティーでアンダーグラウンド(いい意味で)。ここではバーボンがよく似合う。ひと仕事終えたあとは仲間たちと一杯やってくれ。事務所というよりは「アジト」と表現したほうが適切かもしれない。
幸か不幸か、当物件は禁煙となっている。喫煙者の私としてはなんともショッキングな事実だったが、このご時世なので仕方がない。
汗を流すだけなのに浴槽なんて必要ない。
どうしても浴槽が恋しくなったときは映画「レオン」を見てほしい。ジャン・レノのシャワーシーンを見れば浴槽がないことに感謝するはずだ。
住めます
さて、本日紹介したブリックリン事務所は48㎡。事務所スペースとしては約10坪ほどだ。キッチンやシャワーも完備ということは、皆さんもお気づきだろう。
そう、住める。
建物自体も365日24時間出入りできるし、普通に住居として使ってもいいんじゃないかと思う。いかんせん事務所仕様なので不便を感じることもあるかもしれないが、それ以上の満足度と優越感を手に入れることができる。もちろん、ベーシックに事務所として使ってもいい。というかそれが大前提だ。
敷金ゼロの礼金2ヶ月、賃料は管理費込の月額15.95万円。
「16万でええやん」とも思うが、塵も積もれば何とやら。
お問い合わせは渋井不動産まで。
(物件番号:57511)