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松崎町一丁目事務所
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松崎町一丁目事務所
本日やってきたのは大阪市阿倍野区。

写真の場所は府道30号線の「近鉄前」交差点。30号線以南が阿倍野区にあたり、以北が天王寺区になる。右手に見えるガラス張りの建物は日本一の高層ビル『あべのハルカス』、そして左側の建物は、アパレルショップや雑貨屋などが多く店を構える『天王寺ミオ』だ。

ここには私鉄・地下鉄の各線が集結しており、全てを含めると毎日80万人もの人々が乗り降りしているそうだ。ミナミ・梅田に次ぐ、れっきとした繁華街である。

波打つ屋根が特徴的なこの歩道橋は『鮨屋萬助(すしやまんすけ)・阿倍野歩道橋』といい、2009年頃から始まった阿倍野再開発事業の際に、それ以前にあった普通の歩道橋から架け替えられたものだ。

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出典:Google Map
この歩道橋は『阿倍野ハルカス』や『天王寺ミオ』、『あべのキューズモール』を結んでおり、上空から見るとの形になっている。もちろん、abenoの『』である。

ところでなぜこんなややこしい名称なのかと言うと、完成当時、大阪市の財政不足を少しでも解消するために、市が歩道橋の命名権の購入者を一般公募したのだ。その際に名乗りを挙げたのが老舗寿司製造・販売会社『小鯛雀鮨 鮨萬(こだいすずめずし すしまん)』だったというわけだ。橋の名前は、創業者の名前が「萬助」だったことに由来している。ちなみに命名権は3年契約で、年間360万円だそう。安いのか高いのかは分からない。

というわけで、現在の命名権が満了するのは今年の10月31日。次の命名権を取得するのは他でもない、あなただ。

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事務所に住む

というのも、本日紹介する物件は事務所兼住居。会計士や弁護士など、個人で活躍するあなたに向けてお届けしよう。所在地は阿倍野区松崎町三丁目、谷町線「阿倍野」駅からは徒歩5分、JR環状線「天王寺」駅からは徒歩6分の場所だ。

まずはファサード(建物正面)からご覧いただきたいのだが、見ての通り戸建物件。とはいえ、あなたが借りられるのは一階部分のみ。2階から先は他所様の家なので、勝手に入らないようにご注意を。

玄関ドアはやけに上等な佇まい。少しでも見栄を張りたいあなたにはピッタリだ。

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事務所スペース

上等な玄関ドアを開けると、約7帖の事務所スペースだ。

7帖と聞けば少し狭く感じるかもしれないが、実際に見てみると数字よりも広く感じる。おそらく縦に長い形状がそう錯覚させているのだろう。

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反対側からも見てみよう。

小ぶりな玄関土間にシューズボックスを置けそうなスペースは残されていない。ま、靴は工夫次第で何とでもなるから、それ自体は大した問題ではないだろう。

問題があるとすれば、採光力の弱さだ。事務所スペースには玄関ドア横の小さな窓しかないので、真っ昼間であっても照明は必須。外の世界には目もくれず、ひたすら仕事に没頭するあなたにとっては丁度良いのかもしれない。

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オフィスに欠かせないもの、それはやはりデスクだろう。

ご覧の通り、デスクは既に備え付けられている。働き盛りのあなたが、入居後すぐにでも仕事を始められるようにと、オーナーからの粋な図らいが感じられる。

ついでに言っておくと、冷蔵庫は以前の入居者が残していったものだ。使ってもらってもいいし、「いらない」と言えばどこかの業者がそそくさと引き上げに来てくれる。ちなみに、冷蔵庫の中には飲みかけのアクエリアスが残されていた。これなら喉が乾いても安心だ。

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それにしても一風変わったデスクだ。不思議なことに、シンクと2口のIHコンロが取り付けられている。急激な睡魔に襲われたときはすぐ顔を洗うことができるし、眠気覚ましのコーヒーを沸かすこともできるので、睡眠不足なあなたにピッタリではないだろうか。合理性をとことん追求した結果なのだろう。

邪道かもしれないが、その気になればキッチンとしても使えそうだ。であれば、この事務所スペースは「ダイニングキッチン」という見方もできる。

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事務所スペースの奥には小ぶりな洗面台とトイレがある。

洗面ボウルの割には大袈裟な蛇口が特徴的。全開で水を出すと床がビチャビチャになってしまいそうだ。「絶対」なんて言葉は極力使いたくないが、ここで朝シャンを済ませるのは絶対無理だろう。

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続いてはトイレだ。

便器には上蓋の代わりに子ども用の便座が取り付けられている。まさかファミリー向けだったとは思いもしなかったが、子連れのお客が来たときには「子どもに親切なのね」と、好感度のアップが期待できる。いかんせん上蓋がないので、流し忘れにはくれぐれも注意したいところ。

ダランとしたトイレットペーパーは残念ながら残り僅かだ。

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脱衣所の洗濯機も以前の入居者が残していったもの。もちろん、こちらも使っていただいてOKだ。衛生的に抵抗のある方は「いらない」の一言でどこかの業者がそそくさと引き上げに来てくれる。

「もしや」とは思ったが、あいにく洗濯機の中は空っぽだった。

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追い焚き付き

事務所というぐらいだから簡易的な風呂かと思いきや、湯はり・追い焚き機能完備の立派な風呂だ。

一日の汗を流すだけでなく、ゆっくりと浴槽に浸かって物思いにふけってみるのも良いだろう。

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ということで、私も浴槽に浸かって物思いにふけってみよう。

ボーッとしながら斜め上を見上げてみると、何やら見慣れない装置が取り付けられていることに気付く。

おそらく浴室暖房だろうか。冬の風呂ほど寒いものはないから、これからの時期には心強い味方になってくれそうだ。

「強」しか選択肢のないスイッチをおもむろにプッシュしてみる。

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浴室乾燥

ブオオオオオ

眩しい光とともに、勢いよく熱風が吹き出してきた。要するに、これは浴室暖房乾燥機というわけだ。当物件にバルコニーはないので、洗濯物はここで乾かすことになる。これにて生活するために必要な設備は全て整った。

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5帖洋室

脱衣所の隣には5帖の洋室がスタンバイ。

2面に窓があるのは嬉しいが、相変わらず日当たりは良くない。なぜなら窓の外は壁、1階の宿命だと開き直ってほしい。

とはいえ、エアコンも付いているし、布団さえ敷いてしまえば快適な寝室の出来上がりだ。事務所スペースと寝室が分けられるメリットとしては、やはり仕事とプライベートのメリハリが生まれることだろう。あなたがぐうたらな人ならその限りではないが、あの歩道橋の命名権を手に入れたいならオサボリしている暇はない。

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反対側には当物件唯一の収納がある。

収納はここしかないため、それなりのキャパシティが期待されるが、そのポテンシャルはいかに。

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ちっちゃ!

思わせぶりもいいとこだ。一体ここに何をしまえというのか。これではドラえもんの寝床にもなりやしない。

反対側はどうだろうか。

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シュッ

良かった、こちらはFutoo!!だ。どちらかと言えば小さい方だが、さっきのを見てからだと随分と大容量に見えてしまう。仕切り板がないので、突っ張り棒や三段ボックスをうまく駆使すればそれなりに使い勝手のいい押入れになるだろう。

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一通りの紹介を終えたところでおさらいに移ろう。

冒頭から「事務所事務所」と連呼しているが、もちろん普通に住んでもらっても大いに結構だ。というか、そもそも、ハナから事務所感もない。唯一事務所っぽいところは、「キッチンのようなデスク」ぐらいだろう。普通に住むなら、「デスクのようなキッチン」にも十分なり得る。というかキッチンだ

阿倍野区松崎町三丁目から登場したこちらの物件。27.5㎡の面積には、7帖の事務所スペースと5帖の寝室、簡単に言えば1DKだ。

敷金礼金はともに1ヶ月、賃料は共益費込みの7.8万円

この小さな事務所兼住居から、是非とも阿倍野歩道橋の命名権を手に入れてほしい。

お問い合わせは渋井不動産まで。
(物件番号:52725)

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  • 歩道橋に名を刻め、阿倍野区の住める事務所が7.8万円。
  • 阿倍野区

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