「どんな人たちが住んでいるのだろう」と、行き交う人々を観察してみると、外国人とお水のネエちゃんが多かった印象だ。ま、「お水」の判断基準は「っぽい」かどうかだけでなので、そのデータは完全に私の独断と偏見によるものだ。
築41年となかなかいい歳だが、一昨年の6月に改装工事が行われたということもあり、建物内部は白く美しい空間に生まれ変わっている。
そしてご覧の通りエレベーターはない。ただ紹介の部屋は3階なので、まだホップステップジャンプで上りきれる階数だ。
ひとつ気になるのは、見ての通りドアとドアの間隔がめちゃくちゃ狭い。すなわち、壁も極薄なことが予想される。右ストレートを繰り出すまでもなく、左ジャブでも貫通させられそうだ。実際にやったわけではないので定かではないが。
ちなみに隣の部屋はどこかの会社さんの事務所なのだが、居住しているのかどうかは今のところ不明だ。
土間にシューズボックスを置けそうなスペースはない。靴は脱ぎっぱなしにするか、ツッパリ棒を駆使してラックを作るしかないようだ。
そして扉の向こうからは渋くて良いニオイがプンプンしている。
広過ぎたワンルーム
まずはお先に部屋の全体像をご覧いただこう。
17帖の広さを有するビッグワンルームには、どんな大きな家具でも楽々設置可能。しかし、エレベーターもなければ間口も狭いため、搬入時は困難を極めることになるだろう。要するにプラマイゼロだ。17帖とはいえ、それはキッチンスペースも含んでの数字なので、実際自由に使える面積は15帖ほど。それでも広いに変わりはない。
剥き出しの鉄骨と塗装仕上げの壁、吊り下げられた裸電球によって、空間自体は既に出来上がっている。敢えて言うなら「教科書通り」な感じがしないでもない。気取ってはいるが、きっと根は真面目なのだろう。
何を隠そうこの部屋は角部屋ならではの二面採光が魅力。ま、ワンフロア2戸なので当然といえば当然なのだが。
クローゼットさえなければもっと広々と使えたと思うかもしれないが、クローゼットがあるに越したことはない。いくら一人暮らしとはいえ、いつの間にか荷物は溜まっていくもの。クローゼットを境界にして、空間を分けるインテリアを組んでみるのもテクニシャンだ。
衣服をしまっておくだけなら十分満足できる容量だが、掃除機やその他諸々の生活用品も収納するとなれば少し物足りない。なんにせよ広い空間なので、小洒落たラックなどを用いて、衣服類は「見せる収納」にしてしまっても良いだろう。
上部には頼もしそうな換気扇が構えているので、室内に匂いが充満する心配もなさそうだ。キッチン台の隣には冷蔵庫置き場も抜かりなく用意されており、冷蔵庫にインテリアの邪魔をされることもない。
水回り
続いては水回り。
左からこれまたステンレス製の洗面台。見た目は良いが収納力は激弱だ。洗面台下部には適当な棚を忍ばせて、ドライヤーなどはそこにしまっておくと良いだろう。洗濯パンは見ての通りなので割愛するとして、トイレはウォシュレット付きの高年式モデル。トイレ横の扉は最後に開けるとしよう。
※Futoo!!:普通に良い。
セマコニー
バルコニーは無いものだと半ば諦めていたが、トイレ横の扉を開けるとバルコニーがあった。小ぶりではあるが、無いよりマシというもの。
そして室内にエアコンは一機しかないはずなのに、何故か室外機が二台も置かれている。コレさえなければ洗濯物もそれなりに干せただろうが、室外機のディフェンスによって見事に封じられている。しかし、室外機から放出される風によって洗濯物が早く乾きそうではある。考え方ひとつで、短所も長所になり得る良い例だ。
島之内というディープなエリアから登場したこちらの物件は35㎡のビッグワンルーム。壁の薄さとバルコニーの狭さが少し心残りだが、室内の雰囲気は言わずもがなの仕上がり具合を見せている。
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(物件番号:52432)