本日は阪神なんば線「千鳥橋」駅にやってきた。紹介の物件は此花区朝日二丁目、駅から2分ほど歩いた場所だ。USJで有名な此花区だが、物件からも自転車を10分ほど走らせればUSJに到着する。年間パスをお持ちであればいつでも気軽にインパ可能だ。
今回はそんな千鳥橋から「誰が住むねん」と言わざるを得ない殿様気質な貸家を紹介しよう。「住む」とかは考えず、見て楽しんでいただければ幸いだ。
※インパ:テーマパークに入園すること。「in Park」の略。
玄関前はシャッターが閉められるようになっており、引き戸のか弱さを補ってくれる。あいにく引っ掛け棒のようなものがなく、私の身長では手が届かなかったため、シャッターを閉めた際の写真はない。何卒ご容赦いただきたい。
先に断っておくとこちらの戸建、初期費用も賃料も普通に高い。しかしそれ以上に唯一無二の物件であることは間違いないので、この度紹介するに至ったわけである。
百聞は一見にしかずということで、早速ご覧いただこう。
バイク駐輪可
玄関を開けてみると、大型バイクでも2台ほど駐められそうな広々土間に迎えられる。愛車を雨風から守れるだけでなく、この上ない盗難対策でもある。自宅にいながら整備やカスタムも楽しめるので、メカニックなあなたにはたまらないスペースだ。
そんな喜びも束の間。壁に描かれた巨大な松の木がその全てを奪い去る。定かではないが、アクリル絵の具っぽい手触りだったので、アルコールやシンナーで消すこともできそうだ。消すのであれば事前に断りを入れておくのが利口だが、消した上から自分好みの絵を新たに描いてみるのも良いかもしれない。キャンバスとしては申し分ない大きさだ。
DK
カーテンを開けると、これまた一癖も二癖もある8帖のダイニングキッチンだ。
築53年の長屋にはフルリノベーションが施され、壁にはアーティスト歴3日目の方が書いた絵が。毎日この絵を眺めながら食事にありつく、そんな日々を想像するだけでお腹いっぱいになってくる。
普通のワンルームマンションなら「洒落てるね」と思えるキッチンだが、この物件は57㎡の2DK。明らかに役不足だ。
キッチンの向かいにはトイレがあるのだが、これがまたとんでもないことになっている。
便器自体はお尻に優しいウォシュレット付きのものだが、目に優しくない壁紙のおかげでプラマイゼロだ。「トイレってなんだか落ち着くよね」という声はよく耳にするが、それを真っ向から全否定する姿勢に殿様気質を感じられる。
2階へ
2階には風呂とトイレ、そして和室が一部屋用意されている。照明の電球が抜かれてはいたものの、どうやらここはマトモな様子。洗面台もスタイッシュでイイ感じだ。
念のため浴室も確認しておくが、マトモであることを祈るばかりだ。
黄金の間
まぶしっ!
奥で殿様があぐらをかいていても何の違和感もないほど、まっきんきんの和室だ。心なしか金運はアップしそうだが、世間からのイメージはダウンしてしまいそう。
そろそろお気づきかもしれないが、こちらの物件は卵井不動産からお送り中だ。
※卵井不動産:街中に潜む希少価値の高い「エッグぅぅぅ」な不動産だけをセレクトした新しい物件ジャンル。
ソワソワが止まらないので、続いては3階を見に行こう。
寝室に丁度良いサイズ感だが、ここで寝ようものなら花柄の夢しか見れなさそう。
ま、なんだかんだ言っても、ここまでやり切っているのはむしろ好印象だ。中途半端なことをしてモッタイナイ感じになっている物件を幾多と見てきたが、ここまでされると認めざるを得ない。「やり切る」ことの大切さをこの物件から教えられた気がする。
大型のバイクでも2台は駐められるであろう玄関土間は魅力だが、室内はクセの連発なので、好みは大きく分かれることだろう。他人とは一味も二味も違う物件に住みたい方にはまたとない機会だが、冒頭でも触れた通り、賃料はまぁまぁする。
敷金ゼロの礼金は3ヶ月、賃料も12万円という殿様気質の強気さで登場だ。
お問い合わせは渋井不動産まで。
(物件番号:52249)