雨の北浜
こんにちは、渋井不動産、否、卵井不動産の時間だ。
今回の舞台は、カフェやビストロの激戦区として名高い「北浜」だ。晴れていれば、大川のリバービューを楽しみながらランチでも嗜んでいこうと思ったのだが、ご覧の通り呆れるほどの豪雨に襲われている。
雨はどこかアンニュイな気持ちになるが、そんなマインドを吹き飛ばすほどのエッグい物件が、ここ北浜から出現した。物件の所在は堺筋線「北浜」駅から徒歩5分、住所で言えば西天満一丁目だ。では早速、雨宿りも兼ねて早速物件に急ごう。
※卵井不動産:街中に潜む希少価値の高い「エッグぅぅぅ」な不動産だけをセレクトした新しい物件ジャンル。
重厚で艶やかな光沢を放つ木の門には、閂(かんぬき)と呼ばれるクラシックな施錠方法が採用されており、チェーンソーでも持ってこない限り突破できそうにない。そんじょそこらのオートロックよりもよっぽど頼り甲斐がありそうだ。とは言え、この門は締め切られているため、住人はその隣にあるオートロックドアから出入りすることになる。
倉庫と言う名の・・・
そこはあなた専用の「倉庫」となっている。掃除用品やその他の生活雑貨をしまっておく分には重宝しそうだが、クローゼットや食糧庫として使うのは少し気が引ける。どこからどう見てもトイレの跡地丸出しじゃないか。
アルミサッシは防犯面や隙間風などの心配があるが、このフロアはほぼ密閉状態だし、エントランスもオートロックと閂に守られているから、それほど大袈裟な心配はご無用だ。
ちなみに玄関土間は設けられていないため、靴はここで脱ぐか、新たに土間スペースを作るなどの工夫が必要になる。
ビッグワンルーム
サッシを開けると広々15帖のビッグワンルーム。
天井照明は蛍光灯。スポットライトやダウンライトなどのムーディーな雰囲気の方が似合いそうな気もするが、あいにくの埋め込み式なので素人がどうこうできる問題でもなさそうだ。明るい部屋が好みの方はこのままで良いかもしれないが、そうでない方はスタンドライトなどでムーディーさを演出してほしい。
ちなみに磨りガラスの大きな窓は『フィックス窓(通称:ハメ殺し)』になっており、開閉することはできない。もう一つ言っておくなら、この物件は高速道路の真下ということもあり、採光具合はイマイチを極める。あくまでも私の主観ではあるが、自動車の走行音などは全く気にならなかった。
OSB合板
今更だが、この部屋には『OSB合板』がふんだんに使用されている。OSB合板とは、短冊状にカットした木片を熱圧着した合板材料のことを指し、その使い勝手の良さや頑丈さ、見た目の良さなどから、OSBの虜になる者が後を絶たない。
本来、水分に強い材料ではないため、水回りに使うことはあまり好ましくないが、見ての通りキッチン周りもOSBにまみれている。ここのオーナーも、さぞかしOSBジャンキーのひとりなのだろう。
一見クセの強い3色使いの床だが、この部屋では妙にそれがシックリきている。きっと、OSBが持つランダムな色味と表情が相まって、唯一無二のオンリーワンな空間が成り立っているのだろう。ブラウン、ナチュラル、ホワイト、そしてブラック、どんな色味の家具を置いてもばっちりハマってくれそうだ。
ポツンと置かれたビニール袋には、テレビのアンテナ線やLANケーブルがブチ込まれているだけなので、あまり気にしなくて結構だ。
ご覧の通り、未だかつて見たことのないエッグい造りになっている。トイレはウオシュレット付きのFutoo!!の便器だが、あいにく扉には鍵がない。ま、一人暮らしが前提なら鍵なんて必要ないのかもしれないが。
その隣には風呂と洗面台がスタンバイしているが、あの風呂こそなかなかのクセ者だ。
※Futoo!!:普通に良い。
もし、あなたがシャワー派だからと言っても油断は禁物だ。通常、このような風呂には、水跳ねを防ぐためのシャワーカーテンを取り付けるものだが、いかんせんそれを取り付けるためのカーテンレールがない。そのため、慎重に慎重に身体を流す必要がある。コンパクトで無駄のない身のこなしが要求される上級者向けのバスルームと言えるだろう。
・イマイチを極める日当たり
・バルコニーなし
住むとなれば腹を括らなければならない条件が3つも揃ってしまったが、それでも尚どこか魅了される当物件。前入居者は7年〜8年ほどここで生活していたというのだから、きっと病みつきになる何かがあるのだろう。
そんな北区西天満一丁目から突如現れた42㎡のビッグワンルームは、堺筋線「北浜」駅から徒歩5分。
敷金礼金はゼロ、賃料は6.8万円での大募集だ。
「住みやすさよりも面白さ」を求める、そんなあなたに住んでほしい。きっと気に入るはずだ。
お問い合わせは渋井不動産まで。
(物件番号:50070)