ある日の昼下がり

ここは西区江戸堀にある花乃井公園。公園の向かいには花乃井中学があり、中学生たちの元気でわんぱくな声がここまで聞こえてくる。何の取り柄もない普通の公園であるが、缶コーヒーでも飲んでのんびりするには丁度いい公園だ。側から見ればただボーッとしているだけの変なヤツだろうが、こうしている間にもありとあらゆる手段を使って渋い物件を探しているのだ。

ー私
「Ｈｅｙ，Ｓｉｒｉ、ここらへんで最新の渋い物件情報を教えて」

ーＳｉｒｉ
「京町堀三丁目の上級者向けワンルームが入居者の募集を開始したらしい。そこに行ってみるかい？」

ー私
「上級者向けってどういうこと？」

ーＳｉｒｉ
「ふん、愚問だな。そんなものは自分の目で確かめるんだな。位置情報だけ表示しておくからあとは自分で行ってこい。ここからスグだ。」

キャラ変でもしたのだろうかと思うほど、強気な口調のＳｉｒｉが示した場所は本当にここからスグだった。授業が始まるチャイムの音と同時に、早速現地に向かう。

外観からしてエレベーターはないと予感していたが、予感的中だ。

ー私
「Ｈｅｙ，Ｓｉｒｉ、ところで何階？」

ーＳｉｒｉ
「３階だ」

１０帖のワンルーム

部屋の作りは１０帖のワンルーム。狭すぎることもなく広すぎることもない。部屋の形は正方形で、家具のレイアウトも自由自在、使い勝手のいい広さだ。おおよそ１３ｃｍ幅のフローリング風フロアタイルが特徴的で、どんな家具にもマッチしてくれそうだ。

窓際でぶら下がっているのはテレビのアンテナ線だろうか。他に方法はなかったのかと言いたくなるが、テレビの配置に合わせてうまくステルスしてくれ。

頭上注意

ちなみに身長１８０ｃｍを超える方は、部屋のド真ん中で垂れ下がっている梁的なヤツには要注意だ。もし部屋の奥にベッドを置くとすれば、トイレに行くたびに少し屈まなければならない。慣れない間は少し面倒だろうが、１ヶ月もすればフロイド・メイウェザー顔負けのスウェー技術を体得しているだろう。たとえ頭をぶつけたとしても、強靭なデコを鍛え上げるチャンスだと前向きに捉えてほしい。

※フロイド・メイウェザー：ボクシングの世界チャンピオン。５０戦無敗のまま５階級制覇した超人。好きな言葉は「マネー」。

コンロは２口で魚焼きグリルも付いているので、通常の一人暮らしなら十分なスペックだ。しかし、キッチン台とコンロ台の位置は逆の方が良かったのでは、と思う。コンロ→シンク→調理スペースという並びになっているが、シンク→調理スペース→コンロの並びにした方が料理の作業効率はアップするだろう。ま、換気扇の位置的にこうするしかなかったのだろうが。

正方形の浴槽なので、入浴という行為は諦めた方が懸命だ。どうしても湯に浸かりたいというなら三角座り入浴は避けられない。しかし、いい感じに腰が掛けられる段があるので、スケベ椅子いらずで初期費用も節約できるのは高ポイントだ。

ー私
「Ｈｅｙ，Ｓｉｒｉ、バルコニーはないの？」

ーＳｉｒｉ
「ない」

ー私
「でもほら、部屋にはなくても、屋上とかに共用のバルコニーがあったりするじゃん。そんなのもないの？」

ーＳｉｒｉ
「ない、歩いて２分ぐらいのところにコインランドリーがある。そこに行け。」

どうやら本当にないらしい。万事休す、コインランドリー生活を楽しんでくれ。ひょっとするといい出会いがあるかもしれないぞ。

電線ビュー

窓の外は呆れるほどの電線ビュー。電線を見ると興奮するという電線フェチにはたまらない展望だ。

電線を見ながら言う話ではないかもしれないが、この物件は事務所利用もウェルカムだ。事務所として使うのであれば、バルコニーは特に必要ないだろう。

何を収納するかにもよるが、一人暮らしなら十分な大きさだ。三段ボックスや衣装ケースを使えばさらに収納が捗るだろう。

おさらい

さて、本日紹介した京町堀三丁目の上級者向けワンルーム。バルコニーはないが、近所にはコインランドリーがある。事務所としての利用も可なので検討の余地は十分にあるだろう。

広さは１０帖の２５㎡、最寄り駅は千日前線「阿波座」駅から徒歩５分。西区のオアシス、靱公園までは徒歩約３分、１００円ローソンまでは徒歩２秒、要するに真横なので心強い。

敷金はゼロの礼金は少々強気な３ヶ月、気になる賃料は共益費込みの５万円ポッキリで募集開始だ。

Ｈｅｙ，Ｓｉｒｉ、ここに住む人に一言アドバイスを。

ーＳｉｒｉ
「敢えて言うなら『住めば都』だ」

お問い合わせはお早めに、渋井不動産までどうぞ。
（物件番号：４７３９３）