本日は我ら渋井が愛する「日吉マンション」へとやってきました。ブログで何度も登場しては埋まっていく名作マンションも、残す部屋はあと1部屋のみ。そしてブログ常連ということで、今回は別の角度からご紹介していこうと思います。
過去の同タイプの部屋↓↓
僕の横に誰かいますね。実はなんと「日吉マンションのオーナー」です。
無理を承知で何度もお願いしたところ、「顔出し無しで良いのなら」とブログへの出演を引き受けてくれました。スッポンのザワと呼ばれたあの頃が懐かしいです。
こんな機会はめったに無いので、今回はオーナーのみぞ知る「日吉マンション小話回」として読んでいただければと思います。ではどうぞ。
早速ですがオーナー、小話回ということでここらで何かありますか?
オーナー
フリが雑だね(笑)。え〜と・・あ、そうそう。オザワさんは知らないと思うけど、この屋根あるでしょ、緑の。
オザ
えぇ、これですね。
オーナー
以前はシルバーで、絵も書いてたの。
小話その一 昔はもっと主張してた
20年以上も前ということで「知ってるはずねぇじゃん」と思いましたが、口には出しませんでした。
今でこそ深いグリーンが定着し、エントランスで落ち着いた雰囲気を出しているこのテントも、昔は別の顔がありました。人が成長していく様と同様、マンションも過去の姿と今を見比べると、年を取るにつれて落ち着いていくものなのかと思ったりします。僕は昔のも好きですが。
あとエントランスに張っているこの金の金板あるでしょ。これ自分で作ったんですよ。
オザ
マジですか!?
オーナー
そう。この板をネットで買って、文字の枠組みの中に腐食液を浸して・・・2回くらい失敗したかな(笑)
小話その二 何でも自分でできるオーナーの技術力
「自分で作った」と聞き、耐震基準を捏造したのかと疑ってしまいましたが、右下に書いてある建築士事務所にちゃんと検査してもらったとのこと。
「気に入ったのが無いなら、自分で作ってしまう」というアグレッシブさが、このマンションのカッコ良さの源なのかもしれません。
1Fの階段前にはいつもキレイな花がありますよね。
オーナー
私の母が花を生けるのが得意で、このマンションの屋上で育てた花を定期的にここへ飾ってるんです。
オザ
へぇー、こんな花まで。お母様、すごいですね。
オーナー
あ、この白い花は友人から頂いたものなんだけどね。
オザ
!!
強いて言うなら、この床にはワックスをかけてあるんだけど、結構良いやつなんですよ。
オザ
へぇー、確かにそこはブログで触れてなかったかもしれません。
オーナー
でしょ。質がいいから、光をキレイに反射してくれるんです。
あとこの壁については結構色々あって、コンクリートの上から直に塗料を塗っているんだけど、僕が薄く塗るのが下手だから、この部屋は一斗缶を3個くらい使っちゃって(笑)。
オザ
めっちゃ贅沢な部屋ですね。
オーナー
そしてこれは僕の好みなんだけど、壁はあえてムラを残して仕上げてるんです。よく見ると違うでしょ。
オザ
ホントだ!
※カメラの性能を超えてしまったので、内覧の際にお確かめください。
あとこの火災報知器も自分で付けたんですけど、なるべく入居者の邪魔にならないよう、ミニマムなサイズにしました。
オザ
他のサイズのやつでも、多分大丈夫だったんじゃないですか(笑)?
オーナー
かもね(笑)。でも、できるだけこの部屋を広く快適に使ってほしいんですよ。
小話その三 結構たくさんあった
「強いて言うなら」と言ったので話題は1〜2個くらいかなと踏んでいたのですが、話し始めた途端出るわ出るわの大温泉。
そして先程の「一斗缶」の時に聞いた話によると、実はこのマンションで「室内全てにコンクリート直塗りした部屋はココだけ」なのだとか。話題が尽きないのは、マンションへの愛情が深いことの裏返しなのです。
この蛇口あるでしょ。普通のキッチンって、胴体と蛇口が一体になってるんですよ。でもこの蛇口は壁から出ていて、胴体と蛇口が離れたタイプになっているんです。
オザ
それはあえてそうしているんですか?
オーナー
そう。一体型になっていると、胴体にこの蛇口を設置する分だけ、どうしてもキッチンに幅が出てしまうんですよ。そうなると圧迫感があるでしょ。で、やっぱり「広く使って欲しい」と思ったから、蛇口トップを壁に埋めちゃって、壁から出すようにしたんです。そうすればキッチンの幅を抑えれるなと(笑)。
あとこの窓なんだけど、ハの字型に開いているでしょ。こうすることで外からの光を室内に幅広く入れることができるんですよ。
オザ
へぇー!まさかこれも・・
オーナー
いや、これは流石に自力じゃ無理だったんだけど、そういう注文はした。職人さん、めんどくさそうな顔してたけどね(笑)。
小話その四 FOR YOU がスゴイ
今まで蛇口は勝手に生えてくるものと思っていましたが、やはりすべての物事にはちゃんとした理由があり、それが入居者様のためを思ってのこと。
しかも、何か水道にトラブルが起こったときは、壁を壊さないと点検できず、手間がかかるため埋込式を避けるのがほとんど。それでも普段の生活を少しでも快適に過ごしてもらうため、オーナーにとってあえて茨の道を選択。
部屋に入った時に「なんか良い」と感じる差が出るところは、こういう見えにくい、細かい配慮の部分なのかなと思います。
実はオーナー、このマンションの外壁も全て自身で塗装したそうです。塗装のタイミングで入居者がいれば、空くまで待つ。そして退去後に塗る。この作業を長年繰り返し、十数年かかってようやく全ての塗装が完成したのだとか。
お願いだから身体を休めて。
冒頭でもお伝えした通り、空室は「あと1部屋」のみ。オーナーが愛情を持って、贅沢に作り上げた南堀江の名作マンションが、いま募集中。ちなみにオーナーはこの部屋の、この角度が好きらしいです。
お問い合わせは、渋井不動産まで。