リアル・インダストリアル

いつ頃からだろうか。「インダストリアル」という言葉がオシャレなインテリアの代名詞になったのは。黒いアイアン、むき出しの配管、コンクリート打ちっぱなし。家具やカフェの世界では、すっかり“オシャレなテイスト”として定着している。しかし、本来のインダストリアルはもっと油臭く、もっと無骨で、もっと冷たくて、決して人間に媚びない空間だったはず。
そんなリアル・インダストリアルが、浪速区稲荷一丁目に出現した。

コレよ、コレ。
冷たい鉄骨、蛍光灯の白い光、使い込まれたコンクリート。ここにあるのは演出された無骨さではない。カフェの背景になるために生まれてきた空間でもない。しかし、Vシネで誰かが始末されるシーンの背景にはもってこい。インダストリアルを通り越して、もはやニヒルさすら感じる空間だ。

当物件は鉄骨造三階建ての一棟丸ごと募集中(現在はまだ入居中)。やがて荷物は片付くので安心してくれ。可能業種については要相談といったところだが、工場(作業場)兼事務所的な使い方がマストだろうか。許可が下りれば、カフェやジムの背景にしてくれたって構わない。
個人的には、旧車ショップ兼カフェとかをやってほしい。そして車は買わないのにコーヒーだけを飲みに行きたい。


一階には四輪、二階には旧車バイクがズラリ。ついそんな妄想が膨らむ。私の手元に莫大な資本があれば、成功するしないに関わらず一度はやってみたい夢の業態だ。
どうやって二階にバイクを運ぶかって?
天井クレーン付き

問題ない。こいつがある。
重量物を吊り上げるだけでなく、誰かを始末する場面でも大活躍間違いナシ。この天井クレーンの有無が、ここでやる業種を大きく分けそうだ。

つづく三階はごく普通のオフィスと客間のフロア。人のために作られた空間で、インダストリアル感はない。これらの荷物もやがて片付くので心配ご無用だ。

最後に外観をチラ見せ。
1976年生まれという半世紀分もの歴史が刻み込まれた当物件。現状のザ・工場なまま使っても良いだろうし、現代的に蘇らせるのも良し。場所はJR難波から徒歩圏内の浪速区稲荷一丁目。集客が少ないことを、立地のせいにはできないグッドリッチ。
私の代わりに、ここであなたの夢を叶えてほしい。