
不足の美
それは不完全なものや余白の多いものの中に、美しさや趣、想像力を感じる日本独自の美意識である。
突然だが私はこの言葉が大好きだ。ファッション界にも「抜け感」なんて言葉があるように、キメ過ぎず敢えてハズすことが粋とされているあの感覚だ。要はアレ。完璧過ぎる人間には少しばかり距離を感じてしまうあの感覚、お分かりいだろうか。少しくらいカッコ悪いところや恥ずかしい一面を見せてくれた方が親近感が湧くというもの。
というわけで本日はそんな不足の美を感じる物件を紹介したい。
とはいえ安心してくれ。生活に必要なモノは基本的に全部ある。百聞は一見にしかずということでまずはこちらから。
10帖ワンルーム

いいね。キレイね。明るいね。
いかがだろう。一人暮らしなら十分な広さを有する10帖ワンルーム。当物件は1987年生まれ。アラフォーともなれば多少のシワやシミが気になり始める年頃だろうが、そんな悩みとは無縁のピカピカっぷり。
ちなみに玄関は写真左奥側。シューズボックスはない。

反対側からもご覧あれ。
東西北の三面採光で日中は照明要らずの明るさを確保。電気代を”ケチる”のではなく堂々とエコってくれ。窓は磨りガラスでカーテン無しでもある程度のプライバシーは守られる。カーテン代もエコれるぞ。
そしてエアコン付きなのも嬉しいポイントだ。
※エコる:結局はケチること

キッチンも十分なスペック。ガス三つ口でお魚グリル付き。
キッチンに対して垂直にカウンターとか棚を配置しても良さそう。正方形にキッチンスペースを確保すれば見栄えも使い勝手も◎。イイ仕事ができそうだ。

そして開けなくても分かるほどの収納力。

パカリ
なるほどそう来たか。左サイドの折戸は水回りに繋がっている。よほど生活感を削りたかったのだろうか。ならばキッチンもここに押し込めば良かったのにとも思うが。まぁいい。
水回りの写真は省略させてもらうが、そこに後ろめたさはない。洗面・風呂・トイレ、いずれも自信を持ってオススメできる
では冒頭で言っていた「不足」とは一体。

そう、何と言ってもコチラの物件、エレベーターなどと便利な乗り物はない。階段で五階のスパルタン仕様だ。
疲れるっちゃ疲れるが、車で言えばパワーウィンドウがないぐらいのもの。開閉ハンドルを手でクルクル回すあの所作に趣を感じたりはしないだろうか。それもまた不足の美である。一気に親近感が湧いてきただろう。
玄関ドア向かいの扉はバルコニー。洗濯物を干し終わった際は施錠を忘れずに。
足り過ぎたバル

何と言っても当物件イチのアピールポイントはこのビッグバル。
不足の美だの何だのと言っておきながら、ここに関して言えば足り過ぎている。エレベーターの不足も、この足るを知らないバルコニーでプラマイゼロ。なんならプラスだろうか。
あの階段を上りきったからこそ、このバルコニーが輝いて見えるというもの。これこそ「不足の美」という言葉の本質なのかもしれない。

憧れのビッグバルでは金魚や鯉を飼ってみるも良し、お花を育てるも良し、筋トレに励むも良し、キャンプの練習をするも良し、可能性は無限大。常識の範囲内かつ自己責任で満喫してほしい。
あなたの趣味を共有するかの如く、目線の先にはお向かいさん。軽い会釈を交わすぐらいの仲にはなれるかもしれない。
本格的に寒くなってくるこれからの季節、NBQなんかも良いだろう。
※NBQ=ナーベキュー

さて、これにて紹介はおしまい。
不足の美を感じる当物件は33㎡のワンルーム、足るを知らないバルコニーを添えての登場だ。最寄りの弁天町駅から徒歩7分と絶妙な距離感にてスタンバイ。
気になる賃料はなんと共益費込みの6.5万円。しかもなんと敷礼ゼロ。引越しするにあたってネックになりがちな初期費用をガクッと抑えて入居可能だ。
お問い合わせはお早めに。渋井不動産まで。