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米と蜜

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大阪のオフィス街本町に現れ、みるみるうちに行列のできる人気店となった、おにぎりと餡蜜のお店『米と蜜』。去る6月24日に開店1周年を迎えられました。おめでとうございます。

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行列のできるお店の仕掛け人である店主の安井さん

仲介を担当した弊社が誇る人型レインズ(Real Estate Information Network Systems)シュワちゃんを引き連れ、“おにぎりのおかわり自由”という発想のきっかけや店舗プロデュースのお話など、店主の安井さんにじっくり伺ってきました。

オープン後すぐ行列店になった仕掛けとは

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ディナー営業もスタートさせシュワちゃんも驚く酒類やおつまみへのこだわり

オープン後瞬く間に行列店となったきっかけを“たまたま”と謙遜する安井さんですが、実はかなりの戦略家。入念なリサーチとバズる仕組みを具現化されています。

-飲食店をずっとやって来て、この業界は流行り廃りが激しいことも知っていて、なかなか難しいビジネス領域だとは思ってたんです。でも自分のお店は持ちたいとずっと考えていました。
『米と蜜』創業の動機が、家族との時間を大切にしたい、という想いでした。なので、日曜日を休みにしたいと考えていて。飲食店で日曜日を休むってかなりリスクがあって…そうなると平日でしっかり数字を作っていける仕組みを考えないとと思っていたんですよね。

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おかわり自由なおにぎりの最高個数が幾つかぜひ尋ねてみて

そんな安井さんは、当初おにぎり屋をしようとは考えてなかったと言います。本町というエリアの特性とこの物件を見て、ターゲットやコンセプトを定めていったんだそう。

-本町という土地柄とこの物件を見たときに「女性をターゲットにしよう」と思ったんです。この辺りの昼の時間帯を見たときに、男性客ばかりだと気づいたんです。そこで、女性はどこで食べるのかと考えた時に、大体がコンビニ飯だったんです。それだったらうちのお店に来てほしいと思って、女性をターゲットに、流行り廃りのない“おにぎり”と、ちょこちょこといろんなものをつまめる“小鉢”をプレートにできればと考えたのがきっかけです場所に合わせて業態のコンセプトを定めていったという感じですね。

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お目当てのおにぎりプレート 小鉢はなんと日替わり

オープンして1ヶ月後ほどで“おにぎりおかわり自由”をスタート。当初は女性客をターゲットにしていましたが、男性客も取り込みたいという想いからおにぎりをおかわり自由に。インフルエンサーに取り上げられたことをきっかけに、一気に知名度が広がることに。そこから人が人を呼び、オープン1年目から、連日行列の話題店になるに至ります。

-近隣で働く会社員をターゲットにしていたので予想外ではありましたが、行列が一番の広告というか、行列を見て周りのオフィス街の人が「あのお店ヤバい」と気になりはじめ、どんどん口コミが広がっていきました。オープンしてからこれまで、北海道や東京、沖縄からなど遠方から来られるお客さんも多くいらっしゃいます。近隣のオフィス街の方はランチタイムに行列は並べないので、おにぎりをテイクアウトされる方も多いですね。

見向きもされていなかった物件に目をつける

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すでにご自身で40軒くらいの物件を見てからの渋井不動産への相談。元々は弁護士事務所だったということもあり、飲食店をするには不向きの物件だったようですが、この物件で開業を決意されます。

-渋井不動産さんへ相談して、1〜2軒目くらいでピンポイントに「ここどうですか?」と提案していただいたんです。今となっては「駅近で場所も良くて角地で良い物件ですね」と言われますけど、2階建てということと、以前事務所だったこともあり、投資金額が高くて改修費がかかるという、飲食店には向かない物件でした。
ただ、周辺には会社が多く、お客さんの絶対数が大きいことは明らかだったことと、変な自信もあって、「これはいける!」と思い決意しました。路面店を希望してましたが、2階建てとなると動線も難しいし、当初想定はしてなかったんですけど…今はこれがベストな形かなと思ってます。

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プレオープン企画として餅つきを開催。先着300名に無料でつきたてのお餅を配るというイベントを行い、認知拡大の仕掛けを実施されました。

-「おにぎり屋をオープンします」という名刺代わりの催しとして、餅つきイベントをオープン日の前週末に行いました。ご自身で餅をついてもらうという参加型にすることで、動画などを拡散してもらい、話題性を呼ぶ工夫をしました。お客さんの反応も良かったですね。

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1階にはテイクアウトのおにぎりや調味料なども販売

オープン前からの話題作りや“おにぎりおかわり自由”など、集客・店舗運用にかけての骨組みが戦略的なことが窺えましたが、カフェ開業スクールの開業サポートにも携わっているのだとか。

-実は僕、カフェ開業スクールのサポートもしているので、生徒さんの開業をサポートする立場として、立地を見てターゲット層や客単価、相場を調査し、「こんなやり方はどうですか」とアドバイスしてきたんです。でも、いざ自分のお店となると何も決められない。人にアドバイスをする立場で、自分のお店が繁盛しなかったらどうしようというプレッシャーは結構ありました。
今まではスクールでアドバイスをする立場だったのが、卒業生や在校生だけでなく、直接関わりのなかった方まで『米と蜜』を知って相談に来てくれるようになったのは、予想外でしたがとても嬉しいことですね。

8月オープンの『Land』をプロデュース

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そして、この夏ビッグプロジェクトが始動。奈良をはじめ、グランフロント大阪や東京・渋谷にも店舗展開されている「堀内果実園」の体験型施設『Land』をプロデュースされました。

-奈良の五條で果物の生産や加工・販売などをされている堀内果実園さんが、6店舗を運営されていて、それぞれの店舗でメニュー開発を依頼されてたみたいなんです。今までの店舗の規模は10席〜20席程度だったのが、今回は本社と果樹園のある五條に、本社と工場とカフェを一体化させた体験型施設をしたいということでした。10年来構想されていたプロジェクトで、堀内社長と間に入っている知人から、店舗全体のプロデュースをしてくれないかという打診があったんです。

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光栄な依頼ではあったものの、『米と蜜』など自身の店舗運営で忙しいこともあり、最初はお断りしたという安井さん。でも熱い想いに気持ちが動いたと言います。

-経営されてる堀内さん夫妻から「奈良の五條という観光資源の乏しいまちに、人を呼びたい、盛り上げたいんです!」という熱のこもったお話を熱心にされて…。考えた末受けることにしました。メニュー開発や現場指導のマニュアルなどを任せていただくことになり、去年の終わり頃から本格的に動き出して、つい先日、8月6日にオープンしました。今日も夕方のニュース番組で放送されるとかで、早速取り上げていいただいています。
自分の家族や『米と蜜』のお客さまを超えて、地域活性につながる事業にも携われて充実した年でした。そして今、いくつかの構想も走り出しているので、今後の動きも注目していただけると嬉しいです。

米と蜜

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住所大阪府大阪市中央区瓦町四丁目6-11
営業時間11:00-18:00
Lunch 11:00-15:00/cafe time 15:00-18:00/Dinner 17:30-22:30(水・木・金曜日のみ)/Take out 11:00-18:00
定休日日曜・不定休

Photo by : MIU

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  • 『米と蜜』祝1周年。瞬く間に行列のできる人気店となった理由に迫る。

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