『酒場ドラドラ』祝1周年。ギャップを楽しむ、ピンク色の酒場。

谷町九丁目と八丁目の間に位置する『酒場ドラドラ』。先日10月3日にオープン1周年を迎えられました。
チャイニーズカルチャーを存分に感じるデザインとは裏腹に、日本料理店で修業を積まれた店主の福さんが作る、居酒屋メニューが自慢のお店です。

今回は、物件の仲介を担当した植田店長が、オープン当時を振り返りながら、お店にまつわる色々な話を福さんに伺ってきました。

決め手は印象的なファサード

-植田店長
福さん、1周年おめでとうございます！

-福さん
ありがとうございます！

-植田店長
最初の接点は、お店をやられる2年ほど前に、共通の知人を介してご連絡いただいた時でしたよね。その時に、ざっくりお店をやりたいと思ってるとお聞きして。

-福さん
その時はまだ構想段階でフワッとしたお話しかできませんでしたが、その2年後、いざやるぞって時に再びお声がけさせていただきましたね。

-植田店長
もともとはご自宅から近い堀江や新町エリアでお探しでしたが、最終的には谷町九丁目を選ばれることになりました。

-福さん
なんと言ってもこの物件の入口、ファサードが印象的で。前は事務所だったんですが、横長の大きい窓から店内が全て見える開放感が気に入りました。
でも、正直この谷九エリアには縁もゆかりもなかったんですよね。そんなに飲みに来たこともなかったし。

-植田店長
紹介させていただいた身としては、気に入っていただけて嬉しかったのですが、福さんが馴染みのないエリアで勝負することに不安はありませんでしたか。

-福さん
あるのはありました。仲間からも「ちょっと遠くない？行っても四ツ橋くらいまでちゃう？」と言われました（笑）。
ただいざ始めると、小・中学校の通学路にもなるほどの落ち着いた住宅街で、ミナミに比べるとガヤガヤしてなくて、結果的には気に入っていますね。ここでチャレンジしてよかったと思っています。

ギャップを楽しんでほしい

-植田店長
入口の外壁がピンクで、店内もアジアの食堂っぽさを感じるデザインですが、当初は全然違うイメージだったんですよね。

-福さん
当初は、自分が提供するのが和食をルーツとした居酒屋メニューなので、木を基調とした和テイストの内装にする予定でした。
そしたら施工会社の人から、「ありきたりだと埋もれるかも」という意見をもらって。気がついたらめちゃくちゃ中国っぽい雰囲気になっていました。でも、徐々に自分のイメージに沿う形での変化だったので、今はしっくり来ています。

-植田店長
どうしてもお店の雰囲気から、中華が出てくるのではないかと思われたりしませんか。

-福さん
めちゃくちゃあります。中華かラーメン屋、もしくはアパレルの事務所だと思われる方が多いみたいですね。確かにこんなお店だと、まさか店主に中華料理の経験が一切無いなんて思いませんよね。

-植田店長
確かにそうですよね。ずっと和食のお店で働かれたんでしたっけ。

-福さん
料理の学校を出てから、京都の日本料理店で3年ほど働きました。その後は洋食、イタリアン、フレンチなど、逆に中華以外のジャンルはほとんど経験してきましたね。

-植田店長
そうだったんですね！これまたギャップで面白いですね。

-福さん
「こんなポップな感じで、料理しっかりしてるんかい！中華以外のジャンルが幅広いんかい！」と良い意味でのギャップを与えられたらなと常に思っています。
そのためにまずは、いかがわしい外観にも関わらず突破していただいたお客様に、「入ってくれてありがとう」の精神で接するようにしていますね（笑）。

芸人時代に培ったマインド

-植田店長
実は料理人以外にも、元芸人という経歴をお持ちですが、芸人時代の経験が今に活きている部分って何かありますか。

-福さん
京都で3年働いた後、大阪に戻ってきて5年ほど活動を行なった芸人時代から得たものは、まずはコミュニケーション力ですかね。お客さんと楽しく円滑に話が出来ています。

あと思うのは、メンタルの部分。芸人時代に下積みを味わったからこそ、ちょっとやそっとじゃ凹まない肝っ玉が手に入ったかなと。お店の調子が悪くとも、「そんなに甘い世界じゃ無いよね」と考えることで、焦りが軽減出来ていると思います。

-植田店長
どうしても波がある業界ですもんね。多少はメンタルが強くないとやっていけないのかもしれませんよね。

-福さん
芸人は、ウケない＝面白くないという烙印が押される世界ですが、お店で料理を出して「美味しくない」と言われたことはないので。ネタをやってスベった時に比べると、どうってことないです（笑）。

-植田店長
1周年を迎えられた『酒場ドラドラ』さんですが、今後の目標などあればお聞かせください。

-福さん
こんな店構えにも関わらず、地域密着型を謳っているので、もっといろんな層の方に満遍なく、気兼ねなく来ていただけるお店を目指したいですね。アットホームなお店ですよってことをアピールして、より浸透させていきたいです。

-植田店長
『ドラドラ』の魅力が一気にバレてほしいですね。今後ともよろしくお願いします。改めて1周年おめでとうございます！