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渋井不動産が仲介させていただいた『SAMAN(サマン)』が、7月4日で3周年を迎えられました。おめでとうございます。

仲介を担当したのはキンポン。こだわりのインテリアや物件の決め手について、広報部キョンがオーナーの髙野(こうの)さんへお話を伺いました。

SAMAN

『SAMAN』は北区天満にあるヘアサロン。大川と公園が目の前に広がる自然豊かな場所に、ガラスで縁取った無垢の扉が凛とした佇まいを見せています。
これから自分のお店を持ちたいと考えている方にもインテリアや物件探しの参考にぜひ。それではどうぞ。

オーナーの髙野さん インタビュアーは左手キョン

-キョン
髙野さんはとにかくインテリアに相当こだわりが強いと感じていて、個人的にもそのあたりを知りたくて、今日は楽しみにしてきました!

-髙野さん
嬉しいです。そうですね、インテリアにはこだわっていて、このデザイナーズチェアは中津にあるセレクトショップ「PORT」で見つけたものです。当初探していたシャルロット・ペリアンの椅子とは違うのですが、黒が本当にないらしく、出会いだと思って投資の意味も込めて迎え入れました。「オープンから金かけすぎや」と周りからも怒られましたけど。(笑)

ペリアンのmeribel chairが一番のお気に入り

-キョン
SAMANのInstagramを見ててもですけど、お店入った瞬間に、「あっ、これピーター・アイビーや。artekや。」とか気になりすぎるものが目に入りますもんね。お店を持つ前から、”これを置きたい”というのは決めておられたんですか?

-髙野さん
このスタイリングチェアは最初から決めてましたね。タカラベルモントの”CADILLA”ってモデルです。その他のインテリアについても”本物”に触れられるようにしたい、という思いがありました。

-キョン
それは本当に大事ですよね。価値あるものを日常に取り入れて使い込んでいく、それこそがデザインの真髄というか、デザイナーの求めるあるべき姿という気がします。

-髙野さん
自分もスタッフもお客さまも長い時間を過ごす空間なので、”本物”や”こだわりの詰まったもの”を置きたいなと考えていて。出店を考え始めた時からインテリアを見始めて…沼りました。(笑) どんどん増えていくので、自宅に引き上げているものもあります。

外からは立ち止まらないと中の様子が見えないくらいがいい とのこと

-キョン
やっぱりどんどん増えていくんですね。そのインテリアを受け止めるこの空間が、ほんっと素敵です。

-髙野さん
内装デザインは10年以上お客様として通われている方に設計を依頼したんですが、かなりかっこいいプロダクトを作っている人で、ダメ元でお願いしたら、「そのつもりやったで」と二つ返事で。このfabricscapeのカーテンも、設計士が試してみたいとプリーツがランダムに入ったものをオーダーしました。それに白っぽいラワン(※)だけを設計士自ら選り分けて、什器なども作ってくれて。

(※)熱帯産の木材

半年入荷を待ったピーターアイビー作品などセレクトにセンスが光る

-キョン
オシャレすぎてお客さんの心理的ハードルが高い気がするのですが。

-髙野さん
いやいや、普通にご近所の年配の方も来られますよ。前のサロンからのお客さんも来てくれますし、SAMANではデザイナーや設計・建築関係の方が増えましたね。

セレクトは雑誌やInstagramを参考にすることもあるとか

-キョン
それは絶対このインテリアに惹き寄せられてですよね。照明がNEW LIGHT POTTERYとのことですが、見渡しても見つけられなくて。

-髙野さん
照明設計はNEW LIGHT POTTERYにお願いしているんですけど、照明自体は隠れてるんです。トイレとバックヤードに、ソケット埋め込み型のめっちゃシンプルな照明器具が控えめに使われてます(笑)

-キョン
それはぜひ来店された方の見つける楽しみにしていただきたいですね。お店の場所ですが、天満橋エリアは元々希望されてたんですか?

-髙野さん
いや、北浜寄りにしたかったんです。半年間ぐらい仕事終わりに自転車で探し回って、休みの日も不動産屋さんに行ったりして。路面が良かったんですけど空中階も視野に入れていたので、気になるビルの中に潜り込んだり。(笑)

最初は一人でお店をやるつもりをしていたんですけど、ちょうどいいハコがほんとになくて。散歩でぶらぶらしていたらこの物件を見つけて、キンポンに連絡しました。

-キョン
ということは元々キンポンと繋がりがあったんですか?

-髙野さん
大学生の頃からの知り合いで。彼が働いていたアパレルショップで仲良くなったんです。ここは競争が激しい人気物件だったんですけど、キンポンの働きによって出店が叶いました。

-キョン
勝ち取ったわけですね。相当な物件を見てきた中で、ここにした決め手は何だったんですか?

-髙野さん
天満橋というアクセスのしやすい場所とこれだけの光が入る物件もなかなかないので、それですね。加えて、借景でこれだけの緑が見える、ってところは僕の中で一二を争う条件だったので、それも満たしていたから「やっぱここやな」って。ここを見つけた時点で誰かとやろうと決めてました。スタッフに感謝です。自分一人だと続けられなかった。

-キョン
実際この場所で3年お店をされてどうですか?

-髙野さん
この場所にしてよかったなと思います。川も緑も見えて、スタッフも気持ちの良い場所で気に入ってくれてます。この辺りに住んでいる方も駅への動線上に位置するので、通りがかりに気になって調べて来てくださる方も多いです。

-キョン
コンクリート打ちっぱなしで無機質と思われそうですが、柔らかい陽射しのおかげなのか不思議と居心地がいいですよね。

-髙野さん
結構眠ってしまうお客さんもいます。お客さま同士視界に入らない、でも圧迫感のないぎりぎりの高さで壁を設置して、さらにスタッフ同士はきちんとコミュニケーションは取れるという空間にしていただきました。

-キョン
計算されてるわけですね。店内もInstagramの投稿も髙野さんの好みもありながら今の時代の空気感をうまく取り入れられている感じがします。美術館やギャラリーに行った時の感性が磨かれるのと似た感覚を覚えますが、髙野さんが目指す理想のサロン像があれば教えてください。

-髙野さん
嬉しいですね。好きなものを集めたらこうなったって感じです。
出店準備をしている時がコロナ禍だったので、お客さんが来てくれるか不安だったんですけど、前のサロンのお客さんもたくさん来てくれて。めちゃくちゃ感謝しています。紆余曲折あり学びの多い3年だったなと感じますね。
スタッフも働いてよかったと思えるよう、”長く付き合っていける人と場所”というのが今のところ理想。瞬間風速的にいいものを取り入れるのではなく、長い目で見て良くなっていきそうなものに注力していきたいですね。そんな場所にしていけたらいいなと考えてます。

-キョン
それはお客さんとの関係性も、ってことですよね。

-髙野さん
そうです、それはもちろん。それにスタッフとの関係性も。人との繋がりを大切にしていきたいです。すごく難しいし時間のかかることなので、ゆっくり地道にやっていこうと思っています。ここからまた3年、5年後、その先が楽しみですね。

こちらはピエール シャポ お客さまの子どもが座ることもあるとか

インタビューを通して、コロナ禍を経験したこの3年を乗り越えられたのは大きな励みになっていることが窺えました。これからもスタッフとお客さまとインテリアとが長い時間を経て、居心地の良いサロンに経年変化していく様子がとても楽しみです。

SAMAN

住所】大阪市北区天満二丁目1-6 天満橋MSビル1F
【営業時間】平日:11:00-20:00 / 土日祝:10:00-19:00

【定休日】月曜日・他不定休(Instagramをご確認ください)

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  • 『SAMAN』祝3周年。-人もインテリアも長く付き合いたい-

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