o「サクッと写真を撮って、今日は進撃の巨人でも読むか。流行りの漫画を読むのも、れっきとした取材だもんな。はぁー大変たいへん。」
??「よく来ましたね。」
o「!?誰だ!俺の脳に直接話しかけてくる奴は!」
精「わたしはこの家の精です。」
o「い・・家の精??森とか水なら聞いたことあるけど、家って・・」
精「毎日アナタがお部屋の写真を撮っているのは知っていました。そんな姿を見て、わたしも協力したくなりまして。」
o「いえ、結構です。」
o「いや、いいって!」
精「やっぱり玄関って人を迎え入れる場所じゃないですか。華やかにするためにも、チューリップでも植えればいいと思うんです。」
o「まぁ・・」
精「ちなみに花言葉は『失われた愛』です。」
o「重っ!!」
o「急にクチわるっ!!」
精「左手に土間スペースがあるでしょ?その濁った目で見てみるといいわ。」
o(家に入った途端のクチの悪さが尋常じゃないな・・)
o「いや、全然むり!ママチャリが関の山だって!そもそも玄関から車突っ込めないだろ!」
精「まぁ!自分が車買えないからって、妬いてるのかしら・・」
o「性格の悪さすごいな!」
o「くっ・・認めざるを得ない。」
精「家賃は15万円。ここのお湯は、アナタが一生触れることのできない高潔なものよ。」
o「俺が何をしたっていうんだ・・」
o「褒めてんのそれ?」
精「もちろんよ。この柄にすることによって、高齢者から絶大な支持を得ること間違い無しだわ。」
o「政治家みたいなアピールの仕方だな。」
果たして、次の取材までに彼のメンタルケアは間に合うのだろうか。
続く—
谷町六丁目の築浅戸建、1・2階ともに24.8㎡で店舗仕様も可。
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