皆様こんにちは、渋井不動産です。
本日で7月も終わり、皆様夏を謳歌されておりますでしょうか。
本日足を運びましたのは、松屋町駅から少し北に上った場所「神崎町」でございます。南大江公園には遊ぶ子どもたちの元気な姿と蝉の鳴き声が、なんとも夏らしい光景でした。
その南大江公園の直ぐ側に建つコチラのマンションが本日ご紹介したい物件でございます。
「都住創 松屋町住宅」
国内でいち早く「コーポラティブハウス」の概念を提案し、谷町界隈に数多くの名作を残した中筋修氏と安原秀氏が率いる「都市住宅を自分達の手で創る会(都住創)」の第一号のマンションなのです。
そもそもコーポラティブハウスとはなにか。
【マンション建設以前に入居希望者が集まり組合を結成し、その組合が設計者や建設業者の手配まで、建設行為の全てを行う集合住宅を指す。】
つまり、日本でメジャーな青田売りと呼ばれるマンションができる前段階でパンフレットや図面を元にデベロッパーから買う方式ではなく「希望者を募って、マンションを注文住宅のように作る方式」と考えていただければわかりやすいかと思います。
このマンションが建てられた1977年当時、永遠に続くと思われたバブル時代の幕開け前のことです。
団地と表現する方がしっくり来るような集合住宅で過ごした中筋修と安原秀の両氏は「都心に戸建を持つことは難しいかもしれないが、集合住宅ならそれが可能なのではないか」と考え、コーポラティブハウスの概念と企画を新聞広告に掲載。
すぐさま両氏のアイディアは反響を呼び、入居希望者の意見をヒアリングしながら少しづつパズルのように組み上げていく作業を繰り返し建てられたこの松屋町住宅。
完成後も反響は止まず、都住創は合計22棟250戸の住宅を手がけました。
バブルまっただ中に建てられた都住創の作品の中には、当時の時代背景を感じるようなエキセントリックかつ多額の予算をかけたような物件もありますが、この松屋町住宅はレトロでありながらモダンな共用部でした。
現在も補修はキチンと続けられ、大事にされている共用部は築40年経った今でも魅力的です。
「高性能でエコなモーターボートと高性能セールのヨットとを比較したとき、後者の快適さを好みます」
と自身の建築について語る安原秀氏。
その通り今ではコーポラティブハウスは高価で贅沢で、現代には不向きかもしれません。
しかし、そこにしかない快適な空間は代えがたいものではないでしょうか。
そんな松屋町住宅から賃貸募集が出た一室。
建設当時から現在では、部屋のオーナーさんは変わったかもしれません。しかしその意思を引き継いでいるのでしょうか、その室内は当初のコンセプトと変わらず「贅沢で快適」な空間が広がっていました。
リビングルーム中央には「アイランドキッチン」
ガスの3口+フィッシュグリル・広い調理場とシンクといったキッチンとしてのスペックが高いだけでなく、換気扇も含めて空間を邪魔しないデザイン性の高さが目を惹きます。
いかがでしたでしょうか。
国内のコーポラティブハウスの草分け的な存在の一件に、少々熱を込め過ぎてしまったかもしれません。(この一件の撮影で146枚の写真を撮りました。)
67㎡の部屋面積を大単位1LDKに仕上げられた内装で、込14万円。
当時のモダンな人が集い、意見を出し合いパズルを組み上げるように完成した松屋町住宅。
今もなお住民の方たちに綺麗に大事にされているこの物件は、有り触れた高級レジデンスに住むよりも贅沢で素敵なライフスタイルかもしれません。
お問い合わせは渋井不動産まで。
以上。
賃料 | 共益費 | 敷金 | 礼金 |
14万円 | 込 | 0円 | 28万円 |
所在地 | 最寄駅 | 完成年月 | 構造 |
大阪市中央区神崎町5 | 松屋町 | 1977年2月 | SRC造10階建 |
間取り | 専有面積 | バルコニー | 物件種別 |
1LDK | 約67㎡ | 南 | コーポラティブハウス |
所在階 | 総戸数 | エレベーター | 駐輪場 | 駐車場 |
3階 | – | 有り | – | – |