本日やってきたのは西区江戸堀二丁目。写真の土佐堀通りを北に渡れば、インスタ映えスポット盛りだくさんの中之島。

近隣には飲食店やコンビニも多く、物件から徒歩5分の位置には夜22時まで営業のスーパー「ライフ土佐堀店」があるなど、生活するにおいて何不自由のない生活至便なポジショニングだ。

そんな江戸堀エリアから、本日は売買物件を紹介しよう。

売買物件

その名も『ハイマート西船場』。

売買物件の紹介ではお馴染みになりつつあるが、まずは簡単な物件概要を記載しておこう。

・築年月：昭和53年11月
・総戸数：30戸
・所在地：大阪市西区江戸堀二丁目
・構　造：RC造8階建
・施　主：浅沼興産株式会社
・施　工：株式会社浅沼組
・管　理：株式会社浅沼組
・最寄駅：中央線・千日前線「阿波座」駅 徒歩9分
・耐震基準：旧耐震基準

セキュリティーは決して強いとは言えないが、唯一の頼みの綱である管理人さんも不在の様子。窓口には「休憩中です」というプレートだけがポツリと置かれていた。小1時間ほど撮影した後にもう一度覗いてみたが、まだ休憩中だった。私が口を出すことではないが、少しサボりすぎじゃないだろうか。

まぁいい。とにもかくにも、目的の部屋がある3階に急ぐとしよう。写真には映っていないが、エレベーターはちゃんとあるから安心してくれ。

どの部屋も必然的に角部屋となる名采配だ。玄関ドアはもはや何色かすら分からない。あずき色に灰色が混ざったようなカラーリングだ。

インターホンは安心のモニター付き。

リノベ済み

あの玄関ドアからは想像できないほど、そこには美しく生まれ変わった空間。

リノベーションの手が加わっていることは火を見るより明らかだ。

ウエスタン・サルーン

土間を上がって右手の扉は水回りに続くのだが、まるで西部劇に出てくる場末のバーを彷彿とさせる。ウエスタンハットを被ったカウボーイがフラっと立ち寄りそうな佇まいだ。ちなみにこのパタンパタンする扉、正式名称を「スイングドア」という。さぞかしその向こう側では、

ー男A
見ろよ、よそ者が来たぜ。

ー男B
ああ？

ーカウボーイ
マスター、ミルクをくれないか。

ー男A
聞いたか？ミルクだってよ。

ー男B
へい、ここはガキの来るとこじゃあねぇぜ。ママのおっぱいが恋しいのかい、坊や。

ーマスター
おい、面倒事は他所でやってくれ。

なんてベタな会話が繰り広げられているだろうから、ここは一旦そっとしてこう。というわけで、まずはLDKからご覧いただくとしよう。

ハーフ&ハーフ

LDKは13.5帖。

ヌクモリ感のある右側、そして左側からはクールな印象を受ける。まさにハーフ&ハーフ、ずばりアシンメトリーな仕上がりだ。

個人的には天井のクロスが少し引っ掛かるポイントだが、それはあくまでも趣味嗜好の問題。あなたが良ければそれで良い。床材はどちらもフロアタイルが採用されているが、壁の木は正真正銘の無垢だ。丁寧にカンナ掛けされたすべすべの肌触りにハァハァしてほしい。

おそらくクール側はダイニングスペースになるだろうか。床の色に合わせて家具のテイストを変えてみても面白いかもしれない。

窓が北寄りの北西向きなので、ビシビシの直射日光は期待しない方が良い。とはいえ、採光面が広いおかげで暗いという印象はない。

正面の戸は納戸、そして無垢壁の向こう側には洋室がスタンバイ。いわゆる1SLDKと呼ばれる間取りだ。

納戸

場面変わって3帖の納戸。

エアコンさえ付けてしまえば居室として使えないこともない。

もしここが賃貸だとすれば、壁に穴を開けるのにもそれなりの覚悟が必要だ。しかし当物件に関しては買ってしまえばあなたの所有物。エアコンが必要なら付けてしまえばいい。それだけのことだ。

二面バルコニー

当物件が持つ魅力のひとつとして、二面バルコニーということが挙げられる。

抜け感・日当たりについては皆無なので、ガーデニングには不向きと言えるだろう。

5.5帖洋室

そしてこちらが5.5帖の洋室。あなたの寝床となるスペースだ。

クローゼットの容量も必要十分。それに加えて納戸があることで、ここには衣類だけをブチ込んでおけるわけだ。

床の柄はヘリンボーン。肘をぶつけてビリビリするところはファニーボーン。ちなみに最近私がハマっているお笑い芸人はオジンオズボーン。

それが言いたかっただけだ。

広めの調理スペースにガス二口のコンロがビルトイン。この手のキッチンは収納力が弱いというのが定説だが、このキッチンに関しては下部にしっかりと収納スペースが設けられている。

見た目良し、使い勝手良しのニクい逸品だ。

ワイドスパン

北側のバルコニーはワイドスパン。

洗濯物をたくさん溜め込んだとしても、一度で干しきれるぐらいには広い。ちなみにバルコニーには水道も通っているので、年末の大掃除も楽ラクだ。

最後に、冒頭でカウボーイと男ABが言い争っていた水回りを見ておこう。

水回り新品

“スタイリッシュ”という言葉を盾に、収納力や使い勝手をフル無視した独立洗面台。見た目は良い。

何より関心したのが、洗濯機用の蛇口まで黒アイアンで統一されているということ。“神は細部に宿る”とはよく言ったもので、このような細かい箇所にこだわりが見られると、なぜだかこっちまで嬉しくなる。

新品未使用なので、潔癖気味のあなたでも快適に用を足すことができる。

ただ、浴槽のサイズは大きめなのでゆったりと湯に浸かることはできる。

もちろんこちらも新品未使用だ。

本日紹介したこちらの物件は53.84㎡の1SLDK。西区は江戸堀二丁目からの登場だ。千日前線・中央線「阿波座」駅から徒歩9分、四つ橋線「肥後橋」駅からは徒歩10分ほど。駅チカと呼べるポジショニングではないが、計3路線が使えるというのは嬉しいポイントと言える。

少しばかりクセは強いが、ヌクモリ感のある無垢材と漆喰コテ塗り仕上げの壁は渋井も大好きな要素だ。

気になる物件価格は税込2,180万円。築年数が古いとは言え、はっきり言って安い。

ローンシミュレーション

ローンシミュレーションをしてみると、その安さがより一層伝わるはずだ。

金利0.7%の35年ローンを組んだと仮定すると、月々の返済額は5.8万ちょい（元利均等返済）。

そこからさらに管理費・修繕積立金諸々が乗っかるとしても月額7.8万ちょい。周辺の築浅1K（ちょっと良いマンション）と同程度の支払いで、この部屋が手に入るというわけだ。もしここが賃貸なら12~13万程度しても何ら不思議ではない。

夫婦二人暮らしなら何の不便もない部屋だが、お世辞にもファミリー向けとは言えない。ただもし、部屋に飽きた時や家族が増えた時はあなたがオーナーとなって貸し出せばいいのだ。

江戸堀ニ丁目のフルリノベ1SLDK、一見の価値ありだ。