あまりに尖っている部屋なだけに、他の不動産屋では扱いに困るアッコさん的ポジションに収まりがちだが、それは一般的なお話。

我々渋井不動産はそんな業界の闇に埋もれてしまう部屋を、皆さまにお届けするのが仕事だ。それではご紹介しよう。

良い意味で拍子抜けのリビングは、築３０年の古さが払拭された清潔感のある空間だ。

青々しいキレイな畳が敷かれており、障子も真新しい。リビング・和室ともにエアコンがあるのも嬉しいポイントの一つ。

そう、全く変わり映えがない、普通に良い部屋ってわけだ。

玄関横から上階へ誘う階段。脳内アラートが全身に警鐘を鳴らす。

メゾネットタイプの部屋ということなのか。

扉の造り、感じ取れる陽の光。外、Ｔｈｉｓ ｉｓ 外。

屋上ルーフバルコニーという、選ばれし者だけが使用を許される幻の空間。そこに佇む、曇り空がその存在を妖しく演出している物置。その奥にもチラリと顔を覗かせている茶色の扉。この一枚だけで情報量が多すぎる。

まずは物置を見てみるとしよう。

先ほどの茶色の扉を開けると６帖の洋間。しかも快適に過ごせるようエアコンまで備え付けられている。季節を問わずオールナイトで遊びたい人・ひっそりと音楽の練習をしたい人（音量は控えめで）・絵を描くアトリエが欲しい人、そして尚且つ住める部屋を探している方にピッタリの空間だ。

でも安心してほしい。

急なガサ入れ来客が来ても、いきなり扉を開けられる心配はない。

・・え？こんなどこにでもある鍵じゃ心配だって？

この取っ手を下へ向けると・・

これなら閉まっている状態が目で見て確認できるから安心だ。

・・え？まだ心配が拭いきれないって？

先ほど２つの鍵を（何かしらの事情で）突破されたとしても、最後の砦としてアナタを守ります。

これだけ施錠すると明らかに怪しく、不穏なニオイが出てしまうが、安心のためには仕方がない。

誰にも邪魔されない、フリーダムな空間を手にする権利は込９.２万円。そして今ならホースで水遊びができる権利も付いてくる。

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